蜜蝋ラップを30分で自作! 〜 使い方、作り方、デメリット解消方法を教えます

この記事は、パーマカルチャー研究所のメルマガ読者HARUKAさんによる寄稿記事です。
HARUKAさんは2020年3月、タイのパーマカルチャー・ファーム、サハイナンでの生活を体験し、帰国後に自身のライフスタイルを持続可能なものに徐々にシフトされています。
今回は、そんな暮らしのHARUKAさんの蜜蝋ラップそんな日常の買い物についての考え方をまとめていただきました。

1.蜜蝋ラップとは?

最近、エコなキッチン用品として人気な「蜜蝋ラップ」ですが、どんな物なのか、またはその使い方を知っていますか?

そもそも、蜜蝋ラップのみつろう(蜜蝋)は、みつばちの巣から採れる「ろう」のこと。
抗菌・保湿効果があります。

それを布に染み込ませたものが、蜜蝋ラップです。

蜜蝋ラップの特徴
蜜蝋による抗菌・保湿効果で食材の鮮度とおいしさを保つことができます。
また、水で洗うことで繰り返し使うことができるので、使い捨てのラップと比べるとゴミが出ません。
環境に優しい、自然派のラップです。

そこで気になるのが、使い勝手だと思います。
蜜蝋ラップの質感が、ベタベタ、ゴワゴワしててなんか使いにくそうだなぁ。
エコでも、不便だったり使いにくいなら、使い捨てのラップのほうがいいんじゃ…と思う方もいらっしゃるでしょう。

その質感は、蜜蝋からくるものであったり、油や松脂の成分によるものです。
暖かい場所にあると、蜜蝋が柔らかくなり、余計ベタベタした手触りになりますので、冷暗所に保管することでベタベタが軽減されます。

また、人によっては使いにくいと思うかもしれませんし、使い捨てラップと100%同じ機能はありません。
ですが、使い捨てラップにはない、素材ゆえの長所もあります(後ほど説明します)ので、まずは用途に応じて蜜蝋ラップを使い始めることをおススメします。

基本的な使い方

蜜蝋は熱で溶けて、冷めると固まる性質があります。
粘着させるためのコツは、まず、食材やお皿を蜜蝋ラップで覆ったら、留めたいところや密着させたいところを手で覆ったりして温めます。
そうすることで、自由自在に変形できるので、食材にフィットします。
そのまま冷ますとその形をキープして固まるので、密着性が高まります。

蜜蝋ラップには他にも特徴があるので、用途に応じて使えばサステイナブルな生活を豊かにしてくれますよ〜!

2.蜜蝋ラップが得意なこと、苦手なこと

蜜蝋ラップを袋のようにして、細々とした食材を入れることもできます。

蜜蝋ラップには、使い捨てラップと使い勝手や特徴が違いますが、それらをうまく活用することで、生活に便利な品となります。

蜜蝋ラップが得意なこと

・食材を呼吸させながら、乾燥から守る 

・抗菌作用で衛生的に保存できる

・自然素材のため、健康的
 (化学物質混入の心配ゼロ!)

・好きな形に折って、ラッピングや入れ物として使う

・洗って繰り返し使えるので、ゴミが減らせる!エコ!
 (使い捨てラップでよくある、出し過ぎちゃうことや、ラップ同士がくっ付いて使えなくなる、破れてしまうなどの問題がない!)

・洗ったあと乾きやすい

蜜蝋ラップが苦手なこと

・熱に弱い
 (熱で蜜蝋が溶けてしまうので、電子レンジでの使用や直射日光が当たるところでの保管はできません)

・酸に弱い
 (レモンやライムなど柑橘系を包むときは、 切り口をお皿側に伏せて蓋をする様に包みます )

・粘着力が強くない
 (使い捨てラップに比べると粘着力がないので、フタとして使うとこぼれることがあります)

メリット・デメリットはありますし、完全に蜜蝋ラップだけ使うようにすることは難しいかもしれません。
例えば、野菜や果実には蜜蝋ラップを使うなど、徐々に慣れながら他の使用方法を試していくこともできます。
いいとこどりから始めましょう!

3.意外と簡単!作ってみた

蜜蝋ラップの存在を知ってから、購入すべきかどうかしばらく考えていました。
なぜなら、サイズ別に買い揃えるとなると、繰り返し使えるとはいえ、値段が高く感じ、まだ使い心地も分からなかったので手を出しにくかったのです。

そこで、蜜蝋ラップを手作りする方法を調べてみたところ、案外簡単にできそうだったので作ってみました。

材料

・コットン100%の布、またはいらないハンカチ等

・あれば、ココナッツオイル

・蜜蝋(ビーズワックス)

用意するもの

・アイロン

・ベーキングシート(クッキングシートでも大丈夫かも)

・タオル

まず、上記の材料等を用意してください。

今回わたしは、いらないハンカチを使いましたが、はぎれや着なくなったTシャツなどを利用するのもよさそうですね。

つくりかた

①布を好みのサイズに切る

②アイロン台、タオル、ベーキングシート、布の順に置く

③布の上に蜜蝋を配置する

④低温でアイロンをかけて蜜蝋を溶かす

⑤微調整する、蜜蝋の追加など

⑥お好みでオイルを少量塗る

⑦完成

工程はシンプルですが、溶け残りの蜜蝋を溶かしたり、蜜蝋が染み込んでいない部分に蜜蝋を足して加熱する細かい作業があります。

なので、簡単ではあるけれど、初めてだったので尚更手間がかかりました。
(とは言っても30分ほど)
また、アイロンを使うのでかなり汗をかきました。笑 

それでも、手作りをすると購入するより断然コスパがいいですし、いらない布で作れば、新たに布を買う必要もないので資源を節約できます。

また、自分の好きなサイズで作ることもできますし、ベタベタの質感が苦手な方は、蜜蝋の量を抑えて作ることもできるので、自分流の蜜蝋ラップができます!
何と言っても、自分でつくったものは愛着が湧いてとっても可愛いです。

4.蜜蝋ラップの使い方

手作りした蜜蝋ラップを早速使ってみました。

残り物のおかずが入ったお皿にラップを

お皿の上に蜜蝋ラップをのせて、お皿のふちの部分を手のひらで温めるようにして、蜜蝋ラップをお皿に密着させてみます。
すると、聞いてはいましたが、本当にぴったりくっついたので驚きました!
剥がれる様子もなく、その形をキープしていて、使い捨てラップの代わりに使えると感じました。
電子レンジに使えないことは残念ですが、温めたいときは、そのまま温めたり、耐熱のお皿を重ねたりしています。

食べかけの果物を直接包む

半分残っているリンゴを蜜蝋ラップで包んで、留めたいところを手のひらで包んで温めると、ぴったりくっつきます。
通気性もあるので、蒸れたりもしません。
わたしは気にしませんが、色がついている食材を包むと、その色が移ってしまうので、注意が必要です。

野菜くずを包む

最近、調理中に出た野菜くずをコンポストへ捨てる前に、もう一段階使えないかと考えた結果、集めた野菜くずでベジブロス(野菜だし)というものを作っています。
野菜くずを包むには、蜜蝋ラップを袋のような形にすると便利です。
そこに、にんじんのヘタの部分や、玉ねぎの皮などが出たら、少しづつ蜜蝋ラップの袋に入れていきます。
こうすることで、野菜くずがある程度の量になるまで保存ができます。

5. 使ってみた感想

使ってみて、まず、使い捨てのラップを使っている時の罪悪感から解放されてとても気分がよかったです。
わたしは不便に感じる点がほとんどありませんでした。
何を包んだか一目でわからないとこぐらいですかね。
破れない力強さも好きです!
やはり自分で作ったものなので愛着が湧きますし、 ボロボロになって使えなくなったら、コンポストに入れれば自然に還るところも魅力的です。

今回初めて手作りしたものを使ってみて、これからは、冷蔵庫で保管する食材には、使い捨てラップの代わりに蜜蝋ラップを使っていくことに決めました。

蜜蝋ラップを使ってみたいけど、値段が気になる方は、まず小さいサイズの市販の蜜蝋ラップを買って、試してみませんか?
気に入れば、手作りしてバリエーションを増やすとコストも抑えられますよ~!


以上、HARUKAさんによる蜜蝋ラップの作り方、使い方レポートでした。
ぼくも蜜蝋ラップに対しては、ベタベタ、ゴワゴワ、使いにくいというイメージがあったのですが、この記事を読んで、そのデメリットを解消する方法がよくわかりました。

パーマカルチャーは、「持続可能な暮らし」のことですから、蜜蝋ラップを使うことも、パーマカルチャーの実践です。
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