アバウトでもOK!ずぼらな人でも失敗しない麹の作り方

こんにちは。ドイツ・ブレーメン在住の貴子といいます。
以前、自作の発酵器で麹を仕込んでいるという三栗さんの記事を読ませてもらったのですが、私のように理系の頭を全く持ち合わせていない人間にとって、そもそもその発酵器を作ること自体がハードル高過ぎてムリ…^_^; 

材料費たったの5,800円!DIY発酵器の作り方

2020.01.24

でもそういう器具がなくても麹は作れるんですよ~☆ 
昔の人達はそういうもの無しで麹を作っていたわけですし。
麹づくりってなんだかハードル高そう〜って躊躇している人のために、今日は、この4年間私が麹づくり体験で学んだことを皆さんにシェアできたらいいなと思います^_^ 

1.麹を自分でつくろうと思ったきっかけ

1-1. 異国において初めて甘酒の美味しさを知る

東京からブレーメンに引っ越してきて2年くらい経ったある日、こちらにいる日本人の友人から
「自分で麹をつくって、それで甘酒作ったんだけど飲んでみる?」
と甘酒を勧められました。

私は甘酒といえば、子供の頃神社のお祭りで飲んだ、黄色っぽいドロドロしたあまり美味しくない飲み物のイメージが強かったので、最初は躊躇しました。
でも、彼女が差し出してくれた甘酒は見た目は白くてサラッとした感じ。

そこで試しに一口飲んでみると美味しい!
一言で言うならとても素朴で穏やかな波動。それを強く感じました。
そして砂糖を口にした時に口の中に残る、あとをひくような嫌な感じがしない控えめな甘さ。

私は日本に居た時はまだ食に対しての意識がほとんど無く、今振り返ると添加物まみれの食生活をしていました。
でも、ドイツに来てから初めて、日本が本当はどういう国だったのか知る機会を得て、そこからいろんなことに注意が向いて、生活全般を見直すきっかけになりました。
特に、毎日身体に取り入れる食べ物のことについて意識が変わっていきました。

彼女の甘酒を飲んだ時、私はちょうどそういう意識改革真っ最中の時で、すぐさま、これは素晴らしく健康的な飲み物だ!
ぜひ、これを日常生活に取り入れたい、と思いました。

1-2. ドイツでは麹が売られていない

しかしドイツでは、麹は売られていません。
だから私は甘酒の美味しさを知って最初の1年間は、日本の家族がスーパーで購入して送ってくれた麹で甘酒を作っていました。
でもそういう支援物資も1年にそう何度も送ってもらえるわけではないし、送ってもらった麹のほとんどは味噌づくりのために使ってしまうので、甘酒分で使えるのはほんの少量でした。
そこで、ハードルが高そうでなかなか踏め込めずにいた麹づくりに、私も挑戦してみることにしました。

2.麹をつくるために必要な菌を手に入れる

2-1. 麹菌を日本で購入

麹を仕込むためには、麹菌(種麹)が必要です。
ドイツではもちろん麹菌なんて売っていないので、日本に一時帰国した際に種麹屋さん2社(糀屋三左衛門〈いまは社名変更してビオック〉、京都菱六)からそれぞれ大量に購入してみました。

大量購入した理由は単純に、ドイツで当分困らないようにするためです。
あれから冷凍庫にしまって少しずつ大切に使っていますが、数年経った今でも問題なく使用できています。

ちなみに日本に種麹屋さんは10社くらいあるみたいです。
試しに2社から購入しましたが、どちらも麹の仕上がりに違いはないです。

3.麹を作るための道具

3-1. デジタルな器具は必要ない

私は納豆は食べないので自分で作ったことはないのですが、作っている人達はよくヨーグルトメーカーのような保温器を使っていますよね。

麹づくりもそういう器具が必要なのかな〜、それ購入するのが手間だな〜と思っていたのですが、ネットで調べたらそういう物が無くてもちゃんと作れることがわかりました。
ε-(´∀`*)ホッ

で、私が準備したのはこれです。
必要なものは米と麹菌以外には、

  • 湯たんぽ 
  • クーラーボックス(デジタルな保温機能などは付いてない)
  • 米を包むきれいな布数枚
  • 毛布
  • 段ボール箱か、発泡スチロール箱

私は麹づくり初心者の頃は、ドイツで発泡スチロール箱が手に入らなかったので段ボール箱を使用していました。
その後、日本から発泡スチロール箱を送ってもらいそれを使用していますが、発泡スチロール箱の方が温度を保ってくれるから良いと思います。
でも段ボール箱でもちゃんと麹は出来上がります。

  • 温度計

これは最初の2回くらいは真面目に使っていましたが、その後は自分の肌感覚で温度を確かめられるようになったので、今は使っていません。

4.麹の仕込みから出来上がりまで

4-1. 適当にやってもちゃんとでき上がる

私が作り方の参考にしているサイトはこれです。
https://www.koji-za.jp/recipe/komekoji.php

基本はこのサイト通りにやればいいのですが、日本とドイツでは湿度の違いがあるので、この基本にプラスアルファのことをして仕上げています。
あとは失敗しそうになった時にやる裏ワザもやることがあります。

①まず米を洗い、7時間ほど水に浸け、その後水切り4時間。
米を布に包んで、米の硬さを見ながら1時間半くらい蒸します。

②蒸した米をアルコール消毒したトレイの上に広げ、36度くらいまで冷めたら麹菌を振りかけます。
初心者の頃は温度計でちゃんと計っていたのですが、今では触ってみて適当に人肌くらいになっていたら振りかけています。
振りかけて混ぜる作業は、何度かに分けて少しずつやるのがポイントです。でも米の温度が冷えきらないうちに手早くやることが大切です。

③麹菌を混ぜ終えた米を清潔な布でなるべくきつくボール状に包みます。きつく包むと温度が下がりにくいのです。

そしてさらに分厚く包んでいきます。

④それを、湯たんぽを入れたクーラーボックスの中に入れ、上からさらに毛布などをかけて蓋をします。

温度が冷えないように、クーラーボックスが直接床に触れないように何かの上に置くといいと思います。

そして18〜22時間くらい放置します。

⑤22時間後、米は白っぽくなっています。

麹菌に酸素を与えるために、米の固まりを一旦バラバラにほぐします。
この時、固まっている米を丁寧にほぐしてやると、一粒一粒に麹菌がちゃんと付いて、のちの仕上がりに差がでます。

そして、この工程も温度が下がらないように、手早くやることが大切です。
あっという間に温度が下がってくるので、丁寧かつ手早く!を意識してやります。

でももし時間がかかったりして温度が下がってしまっても大丈夫!
最終的にちゃんと出来上がる方法もあるので安心してください。

⑥ほぐした米を再度、先の工程と同じように包んで、湯たんぽが入ったクーラーボックスに入れ、8時間放置します。
※もちろんこの時湯たんぽのお湯は熱々なお湯に入れ替えます。

⑦8時間後。
この頃、麹はすでに甘栗のような甘い香りを放っています。幸せな香り…(*´∀`*)♪
麹を適当な容器に入れ替えます。

温度が下がらないように比較的厚め、2〜3センチくらいで盛れるような容器に、清潔な布を濡らして絞ったものを敷き、そこへ麹をほぐしながら入れていきます。

その容器をまた保温しますが、この工程で発泡スチロール箱が登場します。
(発泡スチロール箱が無ければ、段ボール箱内にプチプチ包装を詰めたり、プチプチも無ければ毛布で段ボール箱を包むなりして、とにかく温度が下がらないように工夫すれば大丈夫)

この時は、熱いお湯に入れ替えた湯たんぽが直接麹を入れた容器に触れてしまうと温度が高くなり過ぎてしまうので、湯たんぽが直接触れないように、まず発泡スチロール箱に湯たんぽを入れた箱を置き、

その上に麹を入れた容器を置きます。

蓋をして、私はさらに毛布等をかけます。床に直接置かないように何かの上に置くと温度が下がりにくくて良いです。
そして5時間放置します。

⑧5時間後。
この頃、麹はさらに強く甘栗のような香りを放っています。いい香り〜(*´∀`*)♪
米の状態を見て、この時うまく麹菌がまとっていない米がいくらかあったとしてもがっかりしないでください!
湿度を高くすると、最終的にはうまく仕上がることが多いです。

私はこの工程の時に、水で濡らしてゆるく絞った布巾を麹の上に載せます。
日本と違ってドイツは湿度が低いのでそれをします。
私の友人は、水を入れたコップを保温箱の中に入れたりしているようです。
ドイツでのやり方なので、日本の湿度によっては必要ないことかもしれませんが、仕上がり具合に湿度が関係していることは経験済みなのでお知らせしておきますね。
※途中で布巾が乾いたら、再度濡らしてゆるく絞って麹の上に載せます。

あと、もう一つお知らせ。
この時にうまく菌をまとっていない米がけっこうあったとしても、このタイミングで麹菌を適当な量、追加で振りかけて混ぜておくと、最終的にはうまく仕上がることも経験済みです。

参考サイトには載っていないことですが、ちょっと実験してみようかな〜という軽い気持ちでやってみたらうまく出来ちゃいました。
なんでもやってみるもんですね^_^

⑨そして最後の湯たんぽのお湯替えをして保温します。
お湯替えは私の場合、全行程で3回です。
参考サイトにはこの時、米の温度は37〜42度で調整するようにと書いてあります。

私は最初の頃は真面目に温度を計って、ちょくちょく見張っていたのですが、それをやると面倒になってしまうので今ではそれをしていません。
湯たんぽのお湯を熱々なお湯にしたら、もうあとは最後まで10時間放置です。

私の経験だと、温度が低過ぎると麹はうまく出来上がらないけれど、多少温度が高過ぎる分には問題なく仕上がります。
この最後の工程で麹は大量に酸素を必要とするので、発泡スチロール箱の蓋はきっちり閉めずにズラしたり、密閉状態にならないように注意してください。
密閉状態にしないので、温度が高過ぎても高くなり続けることがないんだと思います。
私は箱に手を入れてみて、温度が低くなり過ぎるているなと感じたら湯たんぽのお湯を変えますが、それは滅多にありません。

⑩そして10時間後。出来上がりです~♡

うまく出来上がれば米同士がくっついて板状になりますが、板状になっていなくても成功です!

この出来上がったばかりの麹、ほくほくで甘栗のような優しい甘さで、そのままぱくぱく食べても美味しいんですよ~

普段、ドイツのチョコレートやクッキーをおやつに食べることが多い息子に、出来立て麹をそのまま出すと、意外にもとても喜んでくれます。
もちろん甘酒も大喜び!

日本の食べ物ってやっぱり美味しいし健康にもいいし、ほんと最高!
世界一だと思う。特に麹は高波動を感じる。(*´▽`*)ヮㇰヮㇰ

ここ3年ばかりドイツの夏も30度に達することが増えてきて、湿度が低いとはいえ以前と比べると暑い夏が続いています。
そんな時、畑仕事の合間に、凍らせておいた甘酒をシャーベット状にして食べると生き返ります…(*´∀`*)

これは私の場合ですが、麹は冷凍庫で長期保存できます!
先日、うっかり一年ほど前に冷凍庫に仕舞い込んだままになっていた麹を見つけたのですが、試しに甘酒にしてみると、なんの問題もなく美味しい甘酒ができました。

これは麹に限らずですが、巷で言われる消費期限と、自分で実際に体感できる消費期限は異なることのほうが多いです。

5.自分でつくるようになってみての感想

5-1.コツは気楽にやること

蒸しあげた米に麹菌を振りかけてから出来上がりまで、だいたい45時間くらいです。
この間、湯たんぽのお湯を3回変えたり、米をほぐしたりの作業はありますが、慣れてしまえばとても簡単なことです。

初心者の頃は神経質に真面目にやっていたので疲れたりしていました。
でも、いまでは温度計も使わず、そして作業工程が数時間ずれてしまったとしても最終的にちゃんと出来上がることが経験でわかってからは、わざわざ夜中や早朝に起きて麹の手入れをすることもなくなり、とても楽になりました。

たまに、途中うっかり放置し過ぎて全工程55時間くらいかかってしまった!
ということもありますが、それでも問題なく仕上がっています。

参考したマニュアルに囚われ過ぎず、多少の自分流を織り込みながら気楽にできるようになったことは、今後も麹づくりを続けていくうえで私にとっては大きなことでした。

何事にもいえるかもしれませんが、気楽にやれることが続けられるコツだと思います。
そして手前麹でつくる手前味噌のおいしさ。
味が優しくて素晴らしいことは言うまでもなく、一番感じているのは、「自分で麹をつくれているんだ」という充足感、満足感みたいなことです。

たぶん日本に住んでいたら私は、自分で麹を仕込むなんて経験は、一生しなかったと思います。
異国に暮らす不便さが、逆に私にいい経験をさせてくれています。
はじめはマイナス要素に感じていたことが、いつかこうやってプラス要素に考えられる日がくるっていいな。
そう思います。

5−2.食す以外にもある麹の活用方法など

そして最近は、この素晴らしい日本のスーパーフードを周りのドイツ人達に広めたいと思って、「あなた達も味噌のことは知っているけれど、その味噌をつくるには麹が必要なのよ。知らなかったでしょう?麹からつくるこの甘酒はね、日本では飲む点滴と言われているのよ~」と半ば自慢しながら説明して甘酒をごちそうしたり、麹とゆで小豆から作る発酵あんこの味見をさせたりしています(笑) 

寿司や天ぷらや蕎麦だけじゃない、世界一素晴らしい日本食、日本の調味料が、世界の人達に知られるといいなあと思います。そして食す以外にも良い効果が麹にはあるんですよ。

麹をほぐす作業をしていると、手がすべすべになるんです!
お酒を造る人達の手がすべすべになるのも納得です。

そして、ネットに麹化粧水の作り方があったので、以前それを作って使用していました。
麹を水に浸して作るだけの化粧水。
これを顔にシュッと振りかけて寝ると、翌日は頬っぺたがもちもちになるんです。
あの効果はほんとに凄かったです。

過去数年間、高額なドモホルンリンクルを購入して使用していた私でしたが、それを上回るもちもち感を体感できました。
高額な化粧水よりも身近にある食材で簡単に作った化粧水のほうがより良い効果が得られるなんて、いい意味のショックでした。

でも、いい気になった私はつい、ある晩大量に麹化粧水を顔につけて寝たんですが、翌朝起床時にまつげがベタベタに張り付いてしまい目が開けられませんでした。;^_^ 

なんでもやり過ぎはよくないですね。
それがあって以来化粧水はやめてしまいましたが、適度につける分には素晴らしい効果でしたよ。
麹水でキムチを漬け込んだり、ネット検索すると麹のいろいろな利用法が出てくるので、今後も身近に麹のある暮らしを続けていこうと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

36キロの味噌を仕込みます

2021.02.16

以上、ドイツ・ブレーメン在住の貴子さんによる、異国ドイツでも作れる、麹の作り方でした。
こんな知恵や技術を持っていたら、ドイツでも「麹の作り方講座」をやったり、作った麹を売ったりして、生きていけそう、なんて思ってしまいました。
まさに、暮らし自体が仕事で学びの「遊暮働学」のライフスタイルだと思います。
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ABOUTこの記事をかいた人

ドイツ・ブレーメン在住アラフィフ主婦の貴子です。自給自足にはまだ遠いですが、畑で無肥料無農薬の野菜栽培に取り組み始めて5年目。最近気をつけていることは、自分に過度な心理的負担をかけないこと。等身大の私ができることをこつこつやるようにしています。実現したい理想の生き方は、血縁あるなし関係なく皆が助け合って暮らしていける社会で生きること。大きなことはできませんが、私の身近に居合わせる人達には、普段から私に出来うる限りのコミュニケーションをとらせてもらいながら暮らしています。