バイオディーゼルの作り方

バイオディーゼル注入

1.バイオディーゼルとは

バイオディーゼル燃料(Bio Diesel Fuel、BDFとも呼ばれる)は、
天ぷら油からできる燃料で、トラックなどのディーゼルエンジンを動かす軽油の代わりになります。

2.バイオディーゼルを作る意義

パーマカルチャー研究所では、持続可能な社会へ向けて、作る暮らしの研究をしています。
例えば衣食住に関して、衣服は生地と型紙とミシンで
食は家庭菜園住まいは小屋を作る、などが可能ではあります。
しかし、暮らしは衣食住だけではありません。

色々なものを自分で作る実験をしてきましたが、
自作・自給が難しいと感じていたものの一つにガソリンがあります。
これだけは自作は難しい。

と思っていたところ、ディーゼルエンジンならばバイオディーゼルで動かせることがわかりました。
飲食店などでは、揚げ物などに大量の油を使うため、廃棄にコストがかかることもあるようです。
それらを回収してバイオディーゼルを作り、それで車を動かすことができれば、
化石燃料を削減し、持続可能な社会に向けて大きく貢献できることでしょう。

ということで、少量ながらバイオディーゼルを作る実験をしましたので、レポートします。
なおこの実験は、いつもお世話になっている、簾舞の五郎さん宅で行わせていただきました。
五郎さん、いつもありがとうございます。

3.材料

廃天ぷら油 4リットル
メタノール 0.8リットル
水酸化ナトリウム 28グラム

①廃天ぷら油

(左のペットボトル)

天ぷら油

以前、大掛かりな装置を使って天ぷら油から
バイオディーゼルを日常的に作っていたという五郎さん。
その頃に回収した天ぷら油が、
五郎さんの家には大量にストックされているため、それを使わせていただきました。

 

②メタノール

メタノール

塗料店で、うすめ液等の用途で販売されていたものを、ネット購入しました。

 

③水酸化ナトリウム

水酸化ナトリウム

これも五郎さん宅にあったので使わせてもらいました。
通常は、薬局に行けば手に入るようです。

 

4.作り方

①水酸化ナトリウムをメタノールに溶かす

最初は鍋に入れたメタノールに水酸化ナトリウムを入れて、攪拌しました。

バイオディーゼル

が、全然溶けません。
水には簡単に溶ける水酸化ナトリウムなのですが、
メタノールにはかなり溶けにくいようです。

そこで、ペットボトルに入れて激しく振って溶かす方法を試しました。

バイオディーゼル

振り続けること数分、ようやくほぼ全てが溶けてくれました。

この時点でこの溶液は、強アルカリ性となっていて、
このままにしておくとペットボトルが溶けて穴が開いてしまいます。
ということで、すばやく次の工程に進みます。
(と言っても、一分一秒をあらそう感じではないので、落ち着いてやればダイジョブです。)

②天ぷら油に作った溶液を混ぜる

いよいよ天ぷら油を使います。

常温では反応に数時間かかるとのこと、とても待っていられないので、加熱します。

ただ、メタノールの沸点が65度なので、熱くしすぎるとメタノールが蒸発してうまくできません。
(この時も、熱くしすぎてメタノールが減ってしまい、できあがりのBDFが減ってしまいました)

天ぷら油

加熱した油に、先ほどの溶液を少しずつ入れながら、攪拌します。

攪拌

五郎さん、電動ドリルの先につける攪拌装置(かき混ぜ棒のようなもの)で混ぜてくれました。

 

③静置

十分に混ぜた油を、4リットル容器に入れました。

静置

しばらくすると、溶液が二層に分かれます。

静置

上の層がBDF(バイオディーゼルね)、下の層がグリセリン層です。

グリセリン層は、石けん成分であり、石けんとしても使えるし、畑の肥料として使う人もいるそうです。

④BDFを取り出す

さて、上の写真で、上の層にあるBDF。
それを取り出すために、このまま少しキャップをひねって下の層にあるグリセリンを出し、
グリセリンが無くなったところでキャップを閉めれば、ボトル内にはBDFだけが残ります。

ということで、キャップをひねりますが、なかなかグリセリンが出てきません。
そしてなぜか、BDFがしみ出てきます。

なぜ!?
と思い、ボトルを横にしてみると。

グリセリン

グリセリン層が、固体化していました。
常温では、グリセリンは固体のようです。
この時はしかたなく、ボトルを切り開いてBDFを取り出し、
その後グリセリンを出しました。
(下の写真がグリセリン。〇〇みたいとか言わないようにw)。

グリセリン

⑤精製

これでBDFができたように見えますが、このBDF層、
このままでは不純物を含んでいて、まだ燃料としては純度が低い。
このまま使うと、エンジントラブルの原因になってしまうとのこと。

その不純物というのは、水に溶けやすい。
ということで、取り出したBDFに、水を加えて激しく振り混ぜます。

そしてまた数時間静置。
するとこのように、二層に分離します。

分離

上の黄色い部分が純度の高まったBDF、下が不純物が溶けた水です。

この操作を繰り返すほど、BDFの純度が高まっていき、
最終的に下の水の層が完全に透明になれば、OKとのことです。
そうなれば、BDFは透き通った明るい黄色になるようです。

この時点ではBDFはまだ濁りがあります。
今回はこの状態のBDFを使いましたが、本格的に使う時は、
より純度を高める必要があるでしょう。

5.できたバイオディーゼルを使用する

以前重機を扱う仕事をしていた五郎さん宅には、
山暮らしに活用するため、個人所有の重機がたくさんあります。

ちょうどこの時、荷物運搬用の車がガス欠になっていましたので、BDFを試してみることに。

八輪車

ワクワクしながら、燃料タンクに作ったBDFを入れます。

バイオディーゼル注入

そしてエンジン始動!

かかったーーー!!!

問題なくエンジンが始動し、車もちゃんと動きました。
排気ガスは、かすかな天ぷらの香り。
感動!

ということで、暮らしに必要な車のエネルギーの自作、その第一歩が踏み出せました。
もちろん、実用に向けては課題が多いですが、今後も色々と実験をしていきたいと思います。

本記事作成にあたり、農文協「農家に教わる暮らし術」を参考にさせていただきました。

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4 件のコメント

    • まりこさん、ありがとうございます!
      うまく作れるようになったら、バイオディーゼル、プレゼントしますね。
      あ、まりこさんのとこの軽トラは、ガソリン車かな。
      軽油で動く車なら、バイオディーゼル使えます。

      • ごめんなさい、毎日のように海外からの迷惑コメントが自動で書かれてしまうので、
        コメント、承認制にしてるんですよね。
        確認次第すぐに掲載するようにしてますので、今後ともよろしくです^^

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