薪ストーブって、いいですよね。
- 薪という自然が作り出してくれたエネルギーを使うこと。
- 遠赤外線の力で室内全体、体の芯から暖めてくれる
- パチパチと心地よい音を立てて燃えてくれる
- ユラユラとゆらめく炎を見て癒される
こんな素敵な薪ストーブですが、山の木を切り倒して薪ストーブを焚くまでには、なかなか果てしない苦労があることがわかりました。
素敵な薪ストーブの裏に隠された様々な苦労(だけどけっこう楽しい)を、ご覧くださいー。
1.木を切り倒す
パーマカルチャー研究所は、大家の五郎さんが持つ山の中にあります。
五郎さんの山の敷地はおよそ1万5000坪。
その大部分は山林として開拓せずに残してあります。
その山の木の一部を、薪としていただくのです。
2. チェーンソーで玉切り
木は切り倒しただけでは当然ながら薪にはなりません。
まずは薪ストーブに入る長さ(40〜50センチほど)に、チェーンソーで切断しなければなりません。
この、40〜50センチに切った木を一般的に「玉」と呼び、この玉を作ることを、「玉切り」と言います。
木を切り倒した後は、ひたすらひたすら玉切りです。
3. チェーンソーのメンテナンス
チェーンソーがあるので玉切りは簡単そうに思えますが、そこは素人のぼくがやる作業、チェーンソーが一瞬で切れなくなります。
原因は様々ですが、チェーンソーはすぐに調子が悪くなります。
チェーンソーを使って切るのは、むしろ簡単。
チェーンソーの本当の難しさは、メンテナンスにあると思ってます。
- チェーンオイルが出なくなる
- エンジンをかけるためのスターターの紐が戻らなくなる
- チェーンが外れる
- チェーンがゆるむ
- チェーンソーを落として部品が折れる
数々のトラブルを経験しながら、一つ一つ対処法を教えてもらっています。
4. 玉を運ぶ
すぐそばに家があればいいのですが、玉切り場と家が離れているので、軽トラックに積んで運搬します。
中には年輪を数えると40才ぐらいの木もあって、ぶっとくて持ち上げるのが超大変(推定重量30キロ)。
5. 薪割り
1シーズンに使う薪の量は、尋常じゃないです。
これを斧で割っていたら、それこそ一年中薪割りをしていなければならない、それぐらいの量が必要です。
エコ村では、五郎さんが作った手作りエンジン薪割り機が大活躍。
どんなに太い薪でも一発で割ってくれる、文字通り百人力のパワーです。
6. 薪を運んで積む
で、薪を割ったら、今度はちゃんと積んでおかないといけないわけです。
この大量の薪、積むのもほんとに一苦労。
果てしない作業が続きます。
7. 薪を室内に運ぶ
ここまでの作業を雪が降る前に準備しておけば、安心して冬ごもりができるわけです。
逆に薪を作る量が少ないと、ケチりながら薪を使うので、ガンガン焚いて暖まるということができなくて、なかなかつらいです。
上の写真では、薪小屋から家の中に薪を運び込むのに、農業用コンテナ(写真奥の黄色い箱)を使っていますが、うちでは最低、一日にこのコンテナ二つ分の薪を使います。
8. あったまる
ここまでの準備をしてようやく、冒頭で述べたような素敵な薪ストーブライフがあります。
いやぁ、今年はこの一連の作業全てに関わってみて、自然エネルギーを使って暖をとることの喜びと大変さを感じています。
ほかにも、2週間に一度ぐらいの煙突掃除、週に一度ぐらいの灰の掻き出し、ストーブの開閉時、室内に舞い散るススの掃除など、なかなかに大変なことが多いですね。
だけど、それをひっくるめても、
やっぱり薪ストーブ、最高!
薪を作ること。それは、暮らすことであり、仕事であり、遊びであって学びである。そんな、暮らしと仕事が完全に一致したライフスタイルを、「遊暮働学」と呼んでいます。遊暮働学の具体的な実現方法を、メルマガで無料配信中!