英語の話せない主婦がタイのジャングルで過ごす一日

Saeが感じたジャングル暮らしのリアルを書いてみますね。

5時: 起床

母ちゃんであるわたしの目覚めは5時前後。
朝から焚き火しながらジンジャーとレモングラスを入れてお茶を飲みます。
北部タイの山間部は明け方は5度くらいまで冷え込みます。

屋根と床のうちで寒さをしのぐには着込むことと、温かいものを身体に入れること。
生姜の入った飲み物はかかせません。
ちなみにレモングラスは蚊除け。身体の中から取り込むここでのお知恵を拝借しています。

6時: 朝ごはん準備

そうして6時、まだ日が上らぬ道をキッチンに向かいます。
朝のキッチンはまだくらく、ヘッドライトで火を起こし、調理をします。
明け方の湿った空気と薪は火がおきにくく、時間をかけて火を薪に移します。
若者カップルと子持ち母ちゃんのペースは違うので(笑)、この時間はわたしと、ファーム長のサンドットさんがキッチンにたちます。

そうしてフルーツサラダをカットし、スープとご飯を炊いて。
パパイヤやマンゴーなどのフルーツは発酵させて堆肥づくりを助ける菌を作ります。
他の野菜クズはコンポストへ。

この頃になって日が昇り始め、若者起床。
太陽が高くなる前に畑に水をやったり、鶏の世話をします。

そうして恒例のモーニングコール。
「breakfast is ready!」と、キッチンからみんなの小屋に向かって叫んで、みんなを起こすのが母ちゃんの役目、、、、、ではなく、醍醐味、笑!

そうしてみんなで朝ごはん。
食器はココナッツの殻と竹のスプーン。

今日の予定をなんとなく確認して仕事分担して、食事の片付けをして。

お皿を洗うのはジャングルで見つけてきたヘチマと七輪から出た灰。

8時半: 午前のお仕事

そのあとはそれぞれ仕事にいきます。
我が家はまず、タライに洗濯物と水入れてトトロのお話みたいに足で踏んで洗濯。
どうせすぐ砂っぽこりになっちゃうから石鹸は使いません。
そして物干し竿で洗濯母ちゃん。

歯磨きは堆肥良いに作った炭を砕いて歯磨き粉に。

10時半: お昼の準備

そして子どもたちとちょっと探検に行ったらお昼の支度。
10時を過ぎてようやく温まり始めた気温、この時間になると一気に身体を温めたくてわたしは裸足になります。
地面の熱が足の裏から伝わり、身体を温めてくれるのです。

10時半に始めてできるのはお昼くらい。
この日は探検中に見つけてきたジャングル食材と畑から摘んできた野菜で、ジャングルスープ。

滞在が20人を超えると、キッチンの外にも木を組んで火を起こします。そうしてじゃっと炒め物。

コメが足らなくなると雑炊で腹を満たし、断水が起こると、汲んだ水で料理をします。汲んだ水でも水があればありがたいこと。

13時: お昼休み

そしてシエスタ。
2時くらいまで昼寝したり遊んだり。

この時間からシャワー。

というか、ここから2時間が勝負。
ここをすぎると気温が下がるため、シャワーが禊(みそぎ)に変わってしまうのです。
太陽熱が水道管の中の水を温めてくれることを感謝しながら、一気にシャワー。
子どもたちは夕方の外遊びですぐ真っ黒になるけど、真っ黒でご飯食べて、寝たところで、何も汚いことはなく、すなだらけのてで食事をしてもお腹をこわしたことすらありません。
汚れることへの不快感をここで一気に手放させてもらいました。

14時半: 午後のお仕事

この日はうちのそばに蚊除けのシトロネラを植える予定が、この時はまだシトロネラとレモングラスの区別がつかず、レモングラスを植えてました。
なんにせよ、身体が勝負!

そうして次はうちのそばに畑作り。
30キロくらいあるコンポストを背負って開拓地まで移動。

山を開墾してると山のように出てくる石をぶん投げながら小さな畑を作ります。
キッチンやシャワーからの水で野菜を育てることにしたのです。

ダイレクトに畑に行くのでシャワーも石鹸は使いません。

16時: 夕飯の準備

そして四時。
夕飯の支度。
他の滞在者さんも手伝いに来てくれるので、英語は必須、、、かと思いきや、ほぼできないわたし。
ゼスチャーとたどたどしい英語でコミュニケーションをとります。

でもね、わたしはこれを通してコミュニケーションって意味を一つ理解したような気がします。
伝えたい人にはこれでも伝わるんですよね。
ゼスチャーや単語の組み合わせ、そんなことでも伝わっていくんです。
伝えたいという必死な思いがちゃんとそれを形にしてくれて、あいてもそれを理解しようとしながらうけとってくれる。
それを待てない人には、わたしはそんなに伝えたくもないんだろうなーってある日ふと気付いて楽になりました。

コミュニケーションっていうのは自分まるごととその人丸ごとのキャッチボール。
自分が英語の授業が好きでなかったわけがわかった気がします。
言葉だけを丸覚えにしても全然面白くない。。( ̄◇ ̄;)。
今は英語が上達したくて仕方がないくらいになりました、笑笑。
あの人と話したいから、そのツールをつかいこなしたい、それが学びなんですね。
わたしのキッチンタイムは、一番の英会話スクールでしたね。

時々ムスメもお手伝い。

こうしてみんなが可愛がってくれて、みんなを思いながら食卓のセッティングをしてくれるようになったムスメ。

想いながら行動になっていく豊かさというか、素敵さ、というか、そんなものをじんわりとここで教えてもらいました。

みんなで夕飯を食べておしゃべり。
子どもたちは食事が終わるとそこらで遊びます。

娘、簡単に座ってるように見えますが、実はここはかなりの段差。

日本のように安全保証されていない手作りの手すりにまたぐ子どもたち。結構高いのでもし落ちたら痛いでしょうなー。
でも、こんな遊びも日常なので、どれくらいから危険かは彼らが一番わかってるんじゃないかと感じています。(なんの保証もないですけれども、ね笑笑。)
時には火を囲んでの夕飯。
そうしてみんなで片付けて小屋に帰ります。

19時: 寝る準備

夜7時から月が出る日は月明かりで視界が明るくなり、それ以外の日は隣で手を繋いだ我が子の存在は手を繋いだ感触と声だけが頼り。
ヘッドライトは足元だけを照らしてくれる存在。
月明かりがどれだけ安心をくれているのかをリアルに感じています。
これも全て今を生きてる私たちへの恩恵なのだと思います。

暗くなったら歯を磨くにも一苦労。
だから火遊びしつつ、蚊よけをして8時には眠りにつきます。
蛍が自由に出入りする天井を眺め、時には、雨が屋根や木々の葉っぱに落ちる音を聞きながら。

不思議なことに、よっぽどの雷や大風でもない限り、自然の音は眠りを阻害しません。大きな雨の音を聞きながらもいつの間にやら眠りについていくんですよね。

動物にとって眠りとはとても大切な営みなのだということをここで知り、我が家は日本でも夜更かしはほぼしません。
眠りさえきちんと取れていたら、病になることもだいぶ少ないんじゃないかとも想像する母ちゃんなのでした。

今回もお付き合いいただきありがとうございます。

これでもまだ、書きたいことがありますがぼちぼち行こうと思います。
ここにある子どもたちとの日常も、写真で振り返ってみたらここでしか得られない時間だったなと思うので改めさせてくださいな。

ではでは️。

普通の主婦がタイのジャングルに300日滞在して分かったこと

2020年12月5日

こんな、タイで得た経験を元にした、「遊暮働学(ゆうぼどうがく)」というライフスタイル。
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