共生革命家の、ソーヤー海さん。
パーマカルチャーに関わる人は、おそらく知らない人はいないであろう人。
初めてソーヤー海さんを知ったのは、
海さんの著書「都会からはじまる新しい生き方のデザイン」で。
2013年1月にパーマカルチャーという言葉を知って以来、
たびたびパーマカルチャー関係の本を色々とチェックしていました。
そして2015年1月、この著書に出会い、それ以来ずっと会いたいと思っていた人。
今回、北海道に来られるということで、何としても会おうと思って行ってきましたー。
イベント名は、
「SDGs北海道アクションソーヤー海パーマカルチャーワークショップ vol2」
内容は、ガンジーの氷山について(これだけだと、内容が想像できないと思いますが)
では、色々と感じたことを思いつくままに書いていきまーす。
踊ってしゃべって
最初、参加者全員で、怪しげな踊りwを踊るところからのスタート。
いきなり参加者の警戒心を壊しに行く海さん。
会場中を踊りながら、ストップがかかったところで、参加者同士グループを作って、
海さんの出すお題について、そのグループでお話するというもの。
最初の質問は、「今、どんな気持ち?」
そしてまた踊って違うグループを作って、海さんからお題。
「自分の人生を変えた出会いについて、お話してください」
また踊って違うグループを作って、海さんからお題。
「今、気になっている問題は何ですか?」
そのままのグループで、
「その問題の、根本的な原因は、なんだと思いますか?」
て感じでした。
こういう話ができる場って、もっと増やしていきたい。
特に、自分の人生を変えた出会いとかっていう話題って、
すごく話が深くなりやすくて、お互いの理解につながりやすい、とのこと。
なるほど、確かに、場の空気もあったけど、
初対面でもそういう話ができれば、お互いのことを深く知るきっかけになるな。
普通の友達でも、そういう話をしたことがないことも多いかも。
システム思考
問題が起こった時、その問題だけに着目するのではなく、
その問題の背景や、他の問題とのかかわり、人間の意識など、
関わるものを深掘りしていく考え方。
システム思考で考えれば、何か問題が起こった時、
その問題を起こしたかに見える人を直接責めるのことなく、
より根本的な問題解決に迫っていけるよという考え方。
Head, Heart, Hand
今は、Headばかりを使って、ひたすら情報ばかりを得てしまう時代。
頭が大きくなりすぎて、心が小さく、手も動かしにくくなっている。
心を動かすこと、手(体)を動かして経験することが大事。
この辺り、自分もすごく共感。
情報はもう十分だから、今後は特に体験(手)を重視して動いていきたい。
恐れか愛か、勇気をもって愛を選ぶ
海さんに大きな影響を与えたという、海さんの友人(Aさんとします)のお話。
Aさんは、あるアメリカの大学の博士課程に在籍、
あと1年でドクターを取得できるところまで来ていた。
だけどその大学が、軍事に関する研究に関わっていることを知ったAさん、
そんな大学で学びを続けたくはないと、大学を中退。
その後、劣悪な環境で暮らしている、
アメリカを支えるメキシコ移民と同じ暮らしをすることに。
マフィアのいる、とても治安の悪い場所で、鍵もかけず、
道行くいかつい人たちにひたすら挨拶をし、
自分の畑で作った野菜を道行く知らない人にプレゼントし、
訪れるものは誰一人拒まず、一日二回の瞑想を繰り返した。
治安の悪い場所において、
ひたすら関わる人全員にやさしくすることを繰り返した。
また、ある建物が撤去されるということで、抗議行動に参加したAさん。
彼の抗議の方法は、その場所でひたすら瞑想(座禅のような雰囲気)し続けるという方法。
瞑想したまま警察に連行された。
だけど自分を連行した警察官に、こう声をかけたという。
「おれが刑務所から出てきたら、一緒にタコスを食べに行かないかい?」
そして刑務所では、古びた歯ブラシで、刑務所のトイレを磨き続けた。
「だって、次に入ってくる人が、トイレがピカピカだったら嬉しいだろ?」
そんな調子で、どんなに劣悪な環境においても、ひたすら周囲に優しくする(愛を与える)
ことを選び続けている人だという。
普通は、
せっかくのドクター取得できる状況を失うことを恐れて、中退はしない。
殺されることを恐れてそもそも危険な地域には住まない。
警察に捕まることを恐れて抗議活動などしない。
など、恐れを避ける行動を取りたくなると思う。
そこを、勇気をもって、愛を与える行動をとる選択をし続ける。
このことがすごいと思う。
この話を聞いていると、環境は関係ない、
自分が勇気をもって愛を与える選択をするのか、
怖さに負けて恐れからの行動を選択するのか、
どちらかだ。
人生のあらゆる場面で、常にぼくらは、どちらも自分の意思次第で選ぶことができる。
海さんは、ほぼ人生を通して、「平和」について考えてきたのだという。
「平和」について考えるって、あまりにも抽象的で、
結局は日常の行動になかなか結び付けて考えることが難しいという印象があった。
だけど海さんはさすが、十年以上平和について考えてあらゆることを実践してきた
だけあって、日常の行動レベルで世界平和を作り上げていく方法を教えてくれた。
そんな印象だった。
「その行動、恐れからの行動ですか?それとも愛からの行動ですか?」
これを常に問い続けることで、愛からの行動を選択する機会を増やしていきたい、
そうすれば、平和への道は開かれる、そんな風に解釈をしました。
ドネーション
今回は、諸事情があったようで参加費は指定されていたけれど、
海さんのイベントは通常、ドネーション方式でやっているとのこと。
海さんのドネーションに対する思いに興味のある方は、こちらをお読みください。
誤解を恐れずものすごく簡単に言うと、参加者が費用を決める方式。
これ、まさに勇気をもって愛を選択している。
通常、こういうことをやろうとすると、
せっかくイベントを開催したのに、参加費を払ってくれない人がいたらどうしよう、
という恐れが発生する。
この恐れに負けて(というか、そもそもドネーション自体を考えもしないかもだけど)、
通常の、主催者側が参加費を決めるというのが一般的。
だけど参加者を信じて、ドネーションでやっているよう。
ドネーションに対する思いも説明していて、印象に残った言葉はこちら。
「ドネーションをするときは、自分はもう既に十分に満たされている、
ということを思い出して意識する。
その上で、もらえれば、それはボーナス、超ラッキー」
最後に
なかなか文章では海さんの魅力を伝えきれていない気がするけど、
一番に感じたのは、海さんの平和に対する情熱でした。
何十年も平和について考え続けているというだけあって、
彼の体からは、スーパーサイヤ人のようなオーラが出まくっていました。
今回お会いできたことで、より高い視点でのモノの考え方
というものを、得られた気がしました。
今後のパーマカルチャー研究所の活動にも、活かしていけそうな予感です。
(ぼくの記憶で書いているため、海さんの説明と異なるぼくの解釈などが
入っているかもしれません)
パーマカルチャー研究所では、パーマカルチャーの実践を「遊暮働学」という形で表現しています。遊暮働学とは、暮らし、それ自体が遊びであり、仕事(働くこと)でもあり、学びでもある。だから究極、ただ暮らしていれば暮らしが回るという状態です。
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