サハイナンでは、毎月1日~10日の10日間は、
パーマカルチャーデザインコースが開講されます。
2013年1月に「パーマカルチャー」という言葉を知って、
約3年経った2015年12月、ついにサンドットさんからパーマカルチャーを
学ぶことになりました。
その初々しい頃の様子を紹介しますね。
今日はパーマカルチャーコースの2日目。
今朝も妻が起きて朝ヨガに行った後、朝食作りに行ったので、自分は子供とお留守番。
このパターンにも慣れてきた。
妻はそこで村長さんから料理を学びつつ、いろいろなお話をできているようだ。
現在総勢17人ぐらいかな?
ちょっと人が多すぎてなかなか村長さんからの学びを得にくい状況において、
妻の貴重な学びとなっているようだ。
よかったよかった。
サハイナンツアー
今日の朝食後のパーマカルチャーコースの内容は、サハイナン巡り。
薬草や食べられる野草などを紹介してくれた。
一応教えてくれたものを列挙。
・コットン:綿花です
・パパイヤ
・アボカド: 食べて種をその辺に捨てていたら生えてきた
・ファータライチューン: 超苦い。だけど良薬は口に苦しで、薬になるらしい
・チュムリク: 根っこがジンジャーのよう。モスキートやstomach acheに効く。
葉っぱはサラダとして食べられる。
この頃は「チュムリク」と書いてますが、
その2年後にもサハイナンに行って、ようやくこれが何かがわかりました。
これ、カレーに使ったりウコンとして有名な、「ターメリック」でした。
彼らの発音と、自分の思っている発音違いすぎw
・プライ: 夜、お腹が痛い時に塗ると良い。胃痛に効く。
・オレンジ
・カシューナッツ
・セチネラ: モスキートが嫌がる。葉は蚊に刺されに塗ったり、お茶にしたり。
・レモングラス: 葉の下の方の白い部分はクッキングに。植え替え可。
・パンプキン:カボチャね
・ビタコート: どんな料理にも
・ソンファート: サラダで食べられる。薬にもオッケー。
・シュガーケン: さとうきび。あま〜い
・タロー: 若い葉っぱを、料理に使える
・マットミーン: 天然のシャンプーになる。
色々とファームを回りながら、昨日ナタで切ってしまったおれの指をみんなの前でオープン。
天然の治療がどれぐらい効くものか、みんな興味津々。
おー、ほぼくっついている!
指が綺麗じゃないのは、水につけないようにしていたことと、薬草がくっついているのがその理由。
バナナエキスをもう一度つけて、もう大丈夫と言ってくれた。
すげー。
治りの早さに驚き。
通常の場合と比較していないから確かなことは言えないけれど、
いつもより治りが早い気はする。
その後はキッチンでマットミーンシャンプーを作りながら、お昼の準備。
マットミーンの葉っぱとレモンを煮込むとすべすべした感じの液体になって、
これがシャンプーになるようだ。
シャンプーを作っている様子。
生態系を生かした畑の設計と考え方
午後は座学。
サハイナンでは、様々な植物の種を混ぜてまとめて植えてしまう。
その中にはサラダリーフもような短命のものから、チリ、ナスなどの中命(?)のもの、パパイヤのような長命のものも混ぜてしまう。
パパイヤが育ってきたら畑から他の場所へ移し換える。
土壌改善のためには、窒素が必要で、豆をまくとよい。
花ができると、その花に窒素が必要になってしまって土壌の窒素を取り込んでしまう。
そのため、土壌改善を目的とした場合は、花をカットすることもある。
すると、窒素を土にためこむことができる。
ミモーサ(おじぎ草のような雑草)も、土壌に窒素を貯めることができる。
土壌にはN, P, K(窒素、リン、カリウム)が必要。
市販の肥料にはこれらが含まれているが、半分以上が細かい砂でできている。
これは土中の隙間を埋めてしまい、水や空気が入れずに土が弱ってしまうとのこと。
持続可能ではない。
パーマカルチャーデザイン手法
日本人は計画(デザイン)が得意。
何度もやり直して細部まで緻密に設計するためにミスが少ない。
設計で必要なのは、地図、要素、区分け、ゾーン、観察。
地図には方角、風向、スケール、名前などを入れる。
要素とは、例えば家も一つの要素。
にわとり小屋も一つの要素。
それらの関係性を考えながら、どのように効率的に配置するかを考える。
区分けの意味は、ここは建築現場、ここは畑、など。
ゾーンは区分けと似ているが、使用頻度の高いものを近くに配置するという考え方。
使用頻度の高い順に、例えば、キッチン、にわとり小屋、果樹、建築用の木、森。
観察とは、例えば太陽の動きを観察して
日なたと日陰の時間推移を考えながら、植物の配置を考えること。
土地を手に入れたとして、何から始めればよいか。
食べたいものを作ればよい。
グリーンカレーが好きであれば、それに必要なものを植えていけば、
グリーンカレーガーデンのできあがりだ。
パーマカルチャーデザインは奥が深くて、
突き詰めればそれだけで一冊の本ができ上がってしまうほど。
ここでは、90分の講義の中で雑談を交えながら、
ごく簡単にさわりの部分を説明してくれました。
EM菌について
EMとは、Effective Microorganism(直訳は、有効微生物)のこと。
好気性のEM菌は、空気と糖分を必要とするので、
サハイナンではパパイヤの皮などの甘いゴミを
ポリバケツ(EM菌を繁殖させるためのバケツ)に入れる。
嫌気性のEM菌は、空気を必要としないので、プラスチックのカバーなどをかけて繁殖させる。
それらの菌を、スプーン2杯ぐらいとって、20リットルの水で薄めて週に1回ほど畑にまくとよい。
菌は6ヶ月ほど生きる。
トイレに入れてもよい。
微生物の力でトイレが綺麗に。
市販の洗剤などを使ってトイレを綺麗にしようとすると、全ての菌が死んでしまってよくない。
こんな話でした。
キャンプファイヤートーク
さて、今日の夜は、ちょっとしたパーティ。
焚き火を囲みながらバンブースティッキーライスを食べる。
暗くて見えにくいけど、作っている様子。
竹の中にもち米とココナッツミルクを入れて、バナナの皮で蓋をする。
それを竹ごと焚き火に入れて、中のもち米を炊く。
一時間ぐらいで火が通る。
ココナッツミルクの甘みがほんのりついたもち米のできあがり。
その竹を火から取り出して、ナタで割って食べる。
美味しくないわけがない。うますぎ。
しかし食べる前には試練があった。
火を囲んで10数人が座っている。
村長さんが言う。
「じゃあ、1人ずつ何かお話をと。」
1人目が面白い話(みんなが笑っていた。おれは何の話かさっぱり聞き取れない。)を10分ぐらい。
2人目もみんな興味津々に聞いている。
おれは何の話をしているのかやっぱり聞き取れない。
みんな流暢な英語で軽やかに話を進めていく。
ジョークのところでみんなが笑う。
おれは意味がわからず笑えない。
なんで外国の人って、こんなに堂々としゃべれるのかなぁ。
おれは5人目だ。
やべーなー、トイレ行くふりして逃げようかなー。
でもバンブースティッキーライス食べたいしなー。
まあいい、ゆっくりならばしゃべれるし、英語のうまさは関係ないはずだ。
話の内容が重要。
話したいネタはあるから、ゆっくりでいいからがんばってしゃべろう。
おれの番。
みんなの目が一斉におれを見る。
おれは普段、英語が苦手であまりみんなと話をしないせいか、
「こいつはどんな話をするんだろう?」という興味津々な
眼差しがみんなから向けられた。
自分は、2013年に新しい仕事を始めて忙しい中、妻が入院し、娘が生まれ、
自分は仕事でいっぱいで家庭の世話ができず、妻がストレスを抱えて、
海外出張中に妻が爆発してしまったこと、
自分の働いていた頃の仕事漬けの日々のこと、育休を取ったこと、
復帰すると結局同じことの繰り返しになると思って仕事を辞めたこと、
そして今家族でここにきて、人生最高の時を過ごしている。
そんな話をした。
“That’s all.” というと、
ワーオ!とみんなが拍手をくれた。
あ、おれ、成長できたかも。
英語でスピーチして、ちゃんとみんなに理解してもらえたみたい。
逃げずにやってよかった。
大仕事を成し遂げた後のバンブースティッキーライスは、格別においしかった。
(この記事は、2015年12月2日のブログを再編集したものです。)
パーマカルチャーを初めて学んでから、2年半が経ちました。
この考えをもとに、今では、パーマカルチャー的生き方を実践しています。
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