■目次
1. 自作発酵器の仕組み
納豆、糀、ヨーグルトなどの発酵食品を作るためには、30度〜60度という温度を数時間〜数日間キープする必要があります。
そのため、長時間にわたって一定温度を保つための発酵器が販売されています。
しかし、発泡スチロールの中に熱源を入れて、設定した温度でその熱源のスイッチを入り切りできれば、それは発酵器と変わりません。
以下では、その自作発酵器の作り方を説明します。
2. 材料
2-1. 主な材料と概算価格
発泡スチロール 700円
すのこ 250円
木材(すのこの足用) 100円
保温トレイ 3,450円
サーモスタット 1,300円
合計 5,800円
2-2. 保温トレイ
熱源は、コーヒーポットなどの保温に使用する保温トレイを使います。
アイロンほど熱くなりすぎることがないので、発酵に必要な温度を保つにはちょうどいい熱源です。
2-3. サーモスタット
サーモスタットとは、設定した温度によって、電源をオンオフできる装置です。
表面には、温度設定ボタンや、現在温度が表示されるディスプレイなどがあります。
そして裏面には、電気配線を接続する部分が全部で6箇所あります。
3. 組み立て
3-1. すのこに足をつける
発酵させるものを、直接保温トレイに乗せると温度上昇が急激になりすぎます。
ですから、保温トレイの上に、すのこを設置します。
ですが、すのこを保温トレイの上に置くと、今度はすのこが焦げてしまう可能性があるので、すのこに5センチの足をつけて、保温トレイから浮かせます。
この通り、保温トレイからすのこを離すことができました。
(その後、これでも保温トレイに近すぎて食品が熱くなりすぎる部分があったので、足の長さを10センチに改良しました。)
3−2. 配線
ここからは、ドキドキの作業です。
せっかく買った保温トレイの電源コードを、赤い部分で切断します。
(サーモスタットに保温トレイを接続するには、ここを切断しないといけません)
切断したらもう、普通の保温トレイとしては使えなくなってしまいます。
発泡スチロールに配線用の穴を開けて、必要な線を通して。
で、この切断した部分の線と、付属の温度計を、サーモスタットに接続します。
(細かい配線方法は、サーモスタットの付属の説明書に書いてあります)
3-3. 試運転
以上、作業はこれだけで終わりです。
スムーズにできれば、作業時間は1時間ちょっとです。
(今回、色々とミスがあって、2時間ぐらいかかっちゃいましたが)
さあ、ドキドキの試運転です。
配線が成功していれば、何事もなくサーモスタットのディスプレイに温度が表示されるのですが、失敗していれば、火花とともに配線やサーモスタットが焦げたり溶けたりします(いわゆる「ショート」という現象)。
コンセント、差し込み!
スイッチ、オン!
できたー!
そして、保温トレイもちゃんと電源がオンに。
ちなみに上の写真で、すのこの上に乗っている線のついた金属は温度計で、こちらもサーモスタットにつながっています。
4. 納豆づくり
ということで、さっそく納豆を作ってみましたー。
まずは豆を茹でます。
今回使ったのは、家庭菜園で取れた黒豆。
イェーイ!
納豆の、自給自足〜♪
発酵器も、自作〜♪
こんな感じでセットします。
そして蓋をして。
温度設定。
ちなみに娘は発酵を待ち切れず、茹で上がった豆をそのまま食べますw
このサーモスタット、温度が0.1度刻みなので、見てるとどんどん変化しておもしろい。
そして約24時間。
見事、納豆が完成しました!
(糸引いてるところはイマイチうまく写真撮れなかったけど)
5. 我が家の発酵器ストーリー
パーマカルチャー研究所では、地球温暖化やエネルギー問題を解決するため、暮らしをお金に依存させすぎることのない「自立的暮らし」を目指して、日々、活動しています。
スーパーで買い物をすると、どうしてもプラスチックごみが増えてしまいます。
納豆が好きだけど、スーパーで買うとパックのゴミが出るストレス。
ついに妻が、「納豆も自分で作る!そしたらゴミは出ないから!」と言いました。
元々、以前にも作った発酵器がありました。
だからそれを使って納豆を作ればよさそうですが、納豆菌というのはとても強く、一度発酵器で納豆を作ると、その後何を作っても納豆臭くなってしまうそうです。
なので今回、発酵器2号を納豆専用に作った、という経緯がありました。
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