タイのパーマカルチャーファーム、サハイナンでの滞在。
初めて滞在したのは、2015年11月~2016年1月。
翌年、やはりもっとパーマカルチャーを実践的に学びたいと、
2016年12月~2017年2月の予定で、再びサハイナンに滞在しました。
サハイナン滞在、前半の大きなプロジェクト、家のキッチン作りがスタートしましたー。
朝食前から、キッチンスペースを平らにする作業
朝起きるとサンドットさんがうちの前に散歩に来ていた。
ちょうど、昨日作りかけでうまくいかなかった、玄関先のキッチンのことを相談。
すると一瞬のうちに次々と問題を解決していく。
瞬く間に綺麗なキッチンスペースができあがった。
これから更に棚を作ったり水道を引いたりしたいな。
朝食後、サンドットさんから案内が。
今日は昨日調査した水道を引くために、1日みんなで森で過ごすとのこと。
きっと一昨日行った時のように、子供は安全な場所で待機して、
大人はジャングルの中で作業なのだろう。
軽い気持ちで、しゅっぱーつ。
と思ったらとんでもない。
大人も子供もずんずん奥に進んでいく。
水道管を積んだ車が入っていけるようにみんなで道を作るところから始める。
恐れ知らずのサンドットさんは急な下り坂でも気にせず車を走らせる。
坂下での作業が終わり、急な坂道を登ろうとする。
しかし、スリップして動かない。
15分ほどもがいて、なんとか脱出。
一緒に車に乗っていた赤ちゃん、号泣。
そしてまた徒歩移動。
またみんなずんずん進んでいくから子連れのうちらは置いてけぼり。
森の中で迷子に。
うぉ、これは不安だ。
慣れているであろう人と一緒とはいえ、
今まで聞いた色々な遭難のニュースを思い出してヒヤヒヤする。
しかし5分ほどすると、後ろから無敵のサンドットさん登場。
もう安心だ。
しばらくすると今度はサンドットさん、ライターを持ってきて、と言う。
持っていくと、枯れ葉に火をつけ始める。
蚊よけのために、火を燃やすのかな?
しかしサンドットさん、次々にその辺の枯れ葉やら枝やらを集めてたき火を始める。
こらっ!
山の中でたき火しちゃダメでしょ!
と思うおれに構わず、火はどんどん大きくなっていく。
何かと思ったら、お昼のランチスペースと調理場を作っていたようだ。
枯れ葉や枝やらで鬱蒼とした雰囲気の場所を、それらを燃やすことで掃除しながら、
さらにはその枯れ葉や枝をエネルギー源にして、調理をしたのでした。
その後も竹で皿や調理器具を作ったり、バナナの葉っぱをシートにしたり、
これまた瞬く間にランチスペースができあがり、楽しいランチタイムが始まったのでした。
娘が寝てしまったので、午後の作業は遠慮させてもらってサハイナンの家へ。
で、午後は我が家の周りの掃除、兼たき火をして過ごした。
ジャングルでやったのと同様、周りの落ち葉や枝を集めてのたき火。
焼き芋あったらよかったなと思っていたら、妻が日本から持ってきたせんべいを焼いてくれた。
うまっ。
そして夕方。
ナタが壊れてしまった。
これはさすがに治せないのではと思ったけれど、直せるという。
抜けてしまった柄の部分に古いライターを砕いたプラスチックに入れ、
熱したナタを突っ込むと直せるらしい。
今日は暗くなってうまくいかなかったので、明日もう一度やってみよう。
いやぁ、毎日すごい経験だ。
と、ブログを書き終えて寝ようと思ったらなかなか寝れない。
なんと月明かりが差し込んできて眩しいのです。
まあ、ぜいたくな経験と思って寝れない夜を楽しむことにします。
キッチンの柱を作ります
今朝は、昨日いまいちうまくいかなかったナタの修理から。
ナタの柄の部分に古いライターの破片を詰め込み、熱したナタをその柄に突っ込む。
完全に奥までは入らなかったけど、一応使える状態にはなった。
サンドットさんに見せると、またすぐに外れるな、経験だよ、と言われた。
使えるところまでこれで使おう。
地味にナタのケースも壊れて自分で直したことだし。
そう言えば今住んでいる家に初めてきた時、手すりが落下した。
それも直した。
気づけばそれなりに、色々とできるようになってきた気がして嬉しい。
さて朝食後。
今日も森に入って水道管を作るとのこと。
自分はちょっと遅れて行くので、みんなには先に行っててもらった。
遅れて行くと、森の入り口にこのように。
わかりにくいが車の左側に森への入り口がある。
ここに車が停まっているということはここから入ったのだろう。
入ってみると、昨日と同様、道なき道しかない。
ちょっとでも油断すると一瞬で迷子になりそうだ。
これは怖い。
何度も場所を確認したり引き返したりしながら進んで行く。
みんなの声が聞こえたので声をかける。
返事はあるが行き方がわからない。
崖を降りていかないといけないし、迷子になりそうだしで、今回はやめることにした。
無理はせず、とにかく安全第一で無事故で過ごすのだ。
そういうことができるのも、3ヶ月滞在のメリット。
短期間の滞在では、せっかくだから経験しておかないとと、つい無理をしてしまいがちなので。
しかしこのままでは森にきた意味がないので、キッチン作りに使う竹を切ってくることにする。
この竹林からいい竹をチョイスして切り倒して持っていきます。
推定長さ6メートル、推定重量25キロの竹を、
推定距離1キロメートルの山道を徒歩で一人で運びます。
やれと言われたらやりたくない作業。
だけど自分の家のキッチンを作るためなので、自らできる。
しかも、一人で自分のペースで運べるって、意外に楽だ。
こういうのって、いつも二人とかで運ぶけど、相手に合わせてつい無理をしてしまうから。
今回は、休みながらできるので思ったよりも楽で、無事家まで運ぶことができました。
持ってきた竹をサンドットさんに見せると、一言。
Too young! (若すぎる)
とのこと。
若い竹は水分を含みすぎているため、
カットするとすぐに縮んでしまい、建築資材には適さない。
そう言えば、去年学んだはずだったのに…
まあ、経験、経験。
そんなおれを見かねて、柱を立てるならこれを使いなと、いい木の柱を二本、分けてくれた。
これならばそれぞれを半分に切って4本の柱をとれる。
しかし問題はやはり運搬。
重い方の柱は、推定35キロ。
距離約200メートル、高低差約10メートルの山道を運ばなければならない。
ずるずると休みながら引きずること約30分、1本目運搬完了。
2本目は、少し軽い上に、二人の女子が手伝って一緒に持ってくれたので簡単だった。
ありがとー。
でこれを、二つに切る。
ノコギリがないわけではないけれど、2人で木を切り倒す用の
バカでかいノコギリしかないので、ナタで切ることにする。
何回ナタチョップを繰り返しただろうか。
30分以上ナタでチョップし続けたので、1000回はチョップしただろう。
ようやく二つに切れた。
うーん、やってみればできるものだ。
人力すごし。
そして柱を立てるための穴を40センチ掘る。
これも穴の左側にある簡易な穴掘り器のような棒を使って掘る。
と言っても穴掘り器は、実質土を柔らかくするだけ。
柔らかくなった土は、なんと手でかき出す。
道具が限られているので仕方ない。
時間にはあまり追われてないので、これも地道にやればいつかは終わる作業。
こうして、必要な4本のうちの一本の柱を立てることができた。
少しずつ少しずつ。
(この記事は、2016年12月13日、14日のブログを再編集したものです。)
この記事を書いてから、2年弱が経ちました。
タイで学んだパーマカルチャーの精神は、現在の山暮らしの実践のベースとなっています。
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