この記事は、パーマカルチャー研究所のメルマガ読者Moekoさん(グリーンズ会員さん)による寄稿記事です。
Moekoさんは最近、家庭菜園を始めたことをきっかけに、食に対する様々な気づきがあったようです。
こんにちは! もへです( ◜ᴗ◝)
今回は、私がある本を読んで強く感じたことがあったので、それを皆さんに共有できたらと思います。
特に、最近家庭菜園をはじめた方、パーマカルチャーに興味がある方、
健康に気をつけている方、そして食べることが大好きな方にむけて書こうと思っておりますが、
生きていくためには誰しも「食べること」は欠かすことができないので、
どんな方にも届けばいいなと思いながら書きます。
1. この記事を書こうと思ったきっかけ
まずタイトルにあるように、なぜ食品添加物についてお伝えしたいと思ったかと言うと、ある本を読んだことがきっかけでした。
それは、安部司さんの『食品の裏側』という本です。
これは、以前は「食品添加物の神様」と呼ばれるほど食品添加物について熟知している筆者が、
消費者には見えない”影”の部分がたくさんある「食品添加物の情報公開をすること」を目的として書いた本です。
ですが、よくこの手の本にあるように
「食品添加物はあぶないぞー!絶対に摂るなー!!ヽ(`Д´)ノ」
と言ってはいません。
食品添加物について議論するときはよく、その”影”の部分(健康に害を及ぼす可能性がある、まだ体にどんな影響があるかわかっていないものも多い、味覚が麻痺する、、、など)にしか焦点が当てられませんが、
食品添加物にはもちろん”光”の部分というのもあるんです!
2. 食品添加物の”光”の部分とは
自分で作れば2時間もかかってしまうような料理が、加工食品を使えば5分でできる。
スーパーやコンビニでは、いつでもどこでも簡単に、しかもそんなに高くない値段で食品が買える。
本来ならすぐに腐ってしまうはずのものが、長持ちして美味しく食べられる。
忙しい時や面倒くさいときは、加工食品を使えば楽に簡単に食事が用意できる。
などなど、、、
そんな「手軽さ」「安さ」「便利さ」は、食品添加物があってこそです。
食品添加物の”光”の部分を享受していながら”影”の部分だけ責めても意味がありません。
それにあらゆるものに添加物が使われている現在、それを全くとらないというのは現実的ではありませんよね。
3. さっき食べたものって、本当に食べ物?
私がこの本を読むのは実は2回目です。
中学生の頃に初めて読んだ時は、とても衝撃的でした。
いつも普通に食べていたお菓子やジュースに、読んだだけでは何が入っているのか『想像もできないなにか』が入っている。
「保存料・着色料無添加」とうたわれた、いかにも健康っぽい食品にも、ある特定のものを使わないだけで、それを賄うためにより多くの他の添加物を加えて作っている。
また、いつのころからか、『三温糖が体にいい』と話題になりました。(本当は白砂糖との栄養価の違いはほぼないです。)
本来三温糖は下の図のように白砂糖を取り出したあとの糖液を煮詰めることでできるものです。
ですがあるメーカー会社などは三温糖の人気上昇に目をつけて、
その見た目に近づけるため、原料糖(普通の白砂糖)に茶色い着色料をつけて、あたかも三温糖として販売しているのです。
このように、料理の源である調味料にも、食品添加物が含まれていることがあるのです。
ちなみに、世間では『三温糖はより健康的』だという認識の人もいるため、上白糖よりも高い値段で売られています。
そしてこう思いました。
「自分は今まで『本当の食事』というものを食べたことがあったのだろうか」と。
私はこの本もがきっかけで食に対して興味を持ったと言っても過言ではないのですが、大学3年生・家庭菜園1年生となった今になってもう一度読むと、また違った大きな学びがありました。
4. 大学生の今になって気づいた大切なこと。
大学生の今になって気づいた大切なこと。
それは、
『本来食べ物は簡単には手に入らない。それは多くの人によってここまで届けられたものだ。』
という、至極当然のことです。
ですが今の私にとっては、これに気づいたときは衝撃を受けました。
その理由は、最近家庭菜園を始め、あることを頭の中で考えていたことにあります。
家庭菜園を始め、土作りからして種・苗を植え、ほぼ毎日水をやり、虫がつかないよう手入れもしてきました。
そこで思ったのです。
「めんどくさい。」
「少しは自給自足することを目指して自分で野菜を育て、こんなに労力・時間を費やしているけど、結局スーパーなどで買ってきた野菜と対して値段は変わらない。スーパーで買ったほうが楽だし形もいいし、家庭菜園ってコスパ悪いな。」
と。
みなさんはいかがでしょうか?家庭菜園をされている方や、興味があるけどやっていないという方は、そのように思った経験はないでしょうか?
でもこれって、なぜそう思ってしまうかと言うと、
『食べ物なんて簡単に手に入る』と思ってしまっているからなんですよね。
つまり、食べ物に対して感謝できていなかったんです。
コロナショック以前に、スーパーで野菜や肉が並んでいないところを見たことがありますか?
私はありませんでした。
いつの間にか、『あってあたりまえ。欲しいものは欲しいときに欲しい分だけ手に入る。お金さえ払えば。』
そんなふうに思ってしまっていました。
いや、でもそうじゃないんです!
どんな食べ物だって、時間と労力と愛情をかけて作ってくれた誰かがいて、
それを運んでくれる誰かがいて、
料理してくれる誰か がいるから食べれるわけです。
それを理解せずに、スーパーに並んでいるものの値段と賞味期限だけを見てカゴに入れ、冷蔵庫で腐らせてしまったら少しの罪悪感を感じながら食材をゴミ箱に捨てたり、食卓に並んでも対して味わうことなく数回噛んで飲み込む。
これでは食に対して、感謝の気持ちは生まれません。
今回のコロナショックで仕事や学校がお休みになっても、
『食べる』ということだけは休むことができないと実感しました。
そう感じた方は私だけではないはずです。
また著者の安倍さんはこのようにおっしゃっています。
「食の乱れは食卓の乱れ。
食卓の乱れは家庭の乱れ。
家庭の乱れは社会の乱れ。
社会の乱れは国の乱れ。」
そのとおりだと思います。
そして食の乱れを正すためには、「食べ物を手に入れるまでの苦労を知る」というのが大事なのです。
なので、今回強くお伝えしたいのは、
「食べ物は簡単には手に入らないことを知ろう。だから自分で手間をかけて育て、自分で料理して食べるという過程に大切な意味がある。」
「みんな家庭菜園をしましょうとは言わない。だけど、食に対してちゃんと向き合い、食べ物を買うとき・食べるときは、誰かが大変な努力をして作って届けてくれたものだから、感謝を、忘れないようにしよう。」
ということです。
目に見える行動に移さなくても、こうして考え方を少し変えるだけでも、十分パーマカルチャー的生活をしていると言えると、私は思うのです。
5. まとめ
食品添加物からこんな話まで飛んできてしまいました、、(^^;)w
私自身最近パーマカルチャーという言葉を知った初心者中の初心者で、まだまだライフスタイルに合ったパーマカルチャーというのを模索中です。
ですが、現時点で私の思う『食とパーマカルチャーのつながり』をなんとかお伝えすることができたと思います。
これからも、もっともっとアップデートしていきますので、どうぞ見守っていてください!( ⍢ )/
家庭菜園を始めたことで、食に対する意識が確実に変わり始めているMoekoさん。
ぼくは特に、5.まとめの直前の文章「目に見える行動に移さなくても、こうして考え方を少し変えるだけでも、十分パーマカルチャー的生活をしていると言えると、私は思うのです。」の部分に心を打たれました。
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