こんにちは。
嫁です。
1.いずしを学びに、北陸まで来てしまいました
この冬、初めて北海道に伝わるシャケの飯寿司をつけて、その美味しさと昔からの知恵に感動。
この知恵を絶やしたくなくて、飯寿司についてもう少し学びたくて、北陸まで来てしまいました。笑。
消えかけた文化を絶やさないために、私が、今すぐできることは、
まずは自分が学んでおくこと。
そうして誰かが興味を持った時にお伝えできるようにしておけたらいいな、と。
そう思ったらいても立ってもいられなくなって、Yukiに相談し、情報収集。
わずかな情報を頼りに、一つずつ人を探してまわりました。
そして飯寿司の一種であるかぶらずしと鯖の糠漬けである「へしこ」を教われることを知り、早速連絡をとりましたよ。
けれどもね。。。。
決めて一週間経たないうちに10年に一度と言われる寒波の予想が浮上。
災害の中に飛び込むことにだけはならないよう、毎日お天気と睨めっこし、ぎりぎりの前日入り。
飛行機も宿もそのタイミングで一つずつ確かめるように予約していき、結構な挑戦でした。笑。
2.かぶらずし仕込みを教わる。
さてさて、やってきたのは金沢にあります四十萬屋本舗(しじまやほんぽ)さん。
明治8年に創業された四十萬谷本舗さんはお醤油屋さんからスタートし、お味噌、麹、かぶら寿司(かぶとブリの発酵食品)、お漬物と地域の文化を伝承し続けて今に至るそうです。
そして今はこうして地域の方だけでなく、私のように全国各地からも、かぶら寿司や糠漬け、麹漬けを教わりに興味のある方が学びに来られるそうです。
とても素晴らしい社会活動をされているなあと感動しながら、かぶら寿司作り体験がスタート。
かぶら寿司ってハレの日のお料理、なんですね。
北海道の飯寿司が保存食なので同じように思っていましたが、かぶら寿司はお祝いの日のご馳走。
今でも北陸各地ではお正月前の風物詩で、かぶら寿司を贈る文化があるそうです。
地域のストーリーって面白いですね。
試食を頂きながら、かぶら寿司について学びます。
いただいた試食は左から、ピクルスと、大根寿司と、長芋漬けでした。
昔、かぶら寿司は高価なものだったので、庶民は大根寿司をつけるようになったことから生まれたそうです。(農林水産省による郷土料理の説明を引用)
初めて頂きましたが、私が作った飯寿司は酸味が強かったのに対し、麹の甘味が強く、たべやすいものでした。
近頃の傾向としてあまり酸っぱくない浅漬けが好まれることもあり、私が思うほど酸味を出すことはないそうです。
さすがプロの仕込みで、四十萬谷さんの大根寿司は身欠きニシンまでしっかりやわらかく美味しかったですよー。
歴史や仕込みの実際の写真を見せていただきながら、飯寿司の素材たちがどんな変化をし熟成されてゆくのかをお話ししてくださいました。
麹の酵素の力で甘味や乳酸菌が作られ、ぶりは旨味を引き出され美味しくなっていくんですね。
3.さてさて漬け込み開始。
一通り、セットされた材料をもとに説明を聞き、つけていきます。
北海道の飯寿司との違いは、酢飯に麹を混ぜたものを敷いていくのではなく、麹とお米で、甘酒よりしっかりしたつけどこを作り、塗ったり挟んだりしていくこと。
これによって熟成の期間も変わってくるそうです。
深いですねえ。。
用意していただいてるのは塩漬け済みのぶりと、あおかぶ。
カブの間にぶりをはさんでいきます。
そして麹をぬって、つめつめ。。
こういう引き継がれてきたものって、レシピの分量を見ただけではわからないコツが各所に隠れているんですよね。
今日もまたここに来て痛感してきました。
私がコツをお伝えするにはまだまだ経験もなさすぎなので、ガチで体験してきたよ、って今日はお伝えさせていただきたいとおもいます。
やっぱりご自分で作られている方のお話は面白いですし、そこからの学びは大きいもの。
そんな方を人づてに探して、歴史も含めて聞きながら、自分の身体に浸透させていくのがいいなって思います。
今回の職人さんのお話も興味深かったです。さすが16年も研究して、積み重ねてこられた賜物だなあと感動しておりました。
私も文化を残したい人なので、誰かにお伝えできるようになるまで精進していこうと思います。
さあ、かぶら寿司のもとたちがしっかりかかりました。
つけ上がりが楽しみですー✨
今回の学びの旅は、まだ続くので四十萬屋さんにお願いし、自宅まで発送してもらっています。
帰ったら大根と身欠きニシンで自分でも挑戦してみたいと思いますよ。
ちなみに金沢の「ぶり」をはさむかぶら寿司はハレの日だけど、富山の「鯖」を挟むかぶらずしはケの日だという情報を入手。
ケの日を教えてくれる人を探してみようと思います(^-^)
四十萬谷さん、素晴らしい文化や知恵の伝承とお話、ありがとうございました。
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