育苗開始

命の芽吹きの季節がやってきましたね。

1.カエルの産卵

カエルさんが目を覚まし、卵を産み落としました。
(卵苦手な方、ごめんなさい。)

昔は興味もなかったわたしですが、山に住むようになって、巡りゆく季節を感じるようになって、冬から春になる時の空気や、音、風の変化を感じるたびに心震えるようになりました。

雪が溶け、山の土が抱えきれなくなった雪解け水が山肌のあちこちから小さな滝のように流れ出る季節を過ぎ、エゾアカガエルが雪解け水が溜まった池を泳ぐようになった頃。

卵が生まれてくるんです。
生まれたての卵は小さくタピオカのようにぷりっぷり。
しばらくすると、核を包む卵嚢が雪解け水を少し含みふくらんでおひさまにあたってキラキラ輝きはじめます。
本当に「こんなに美しい透き通ったもの」は、これ以上にないんじゃないかというほど、澄んで水晶のように輝いてるんですよね。

聞くところによると、サンショウウオの卵は、虹色に輝いているそうです。
そんな早い時間に出会ったことはないので、遠くないうちに出会ってみたいなあと思っています。

2.我が家の春一番!

今年は少し早く、ビニールハウスを張りました。
北海道は、雪の時期が長いので、育苗(いくびょう)をしてから露地(ろじ)植えをしないと収穫が暖かい時期に始まりません。

私も種を落とし育苗を始めました。
まずは、麹を作るそばで種の芽出しから始め、ポットに移し、育苗をしています。

数日経ってぴょこぴょこと芽を出す赤ちゃんたち。
こちらはナスタチウム。
外殻が硬いので周りをヤスリで軽く擦ってから、一晩水につけましたら、個体差はありますが、発芽まで三日ほど。
(こちらの話は長くなるので、また改めて書きますね。)

それを「ありがとう!」と呟きながら小さなポットへ。
少し早いのですが、発芽スペースも限られるため、ぼちぼち蒔いた種たちを少しずつポットに移していきましたよ。


一つずつの小さな作業の積み重ね。
自分で畑をし、手足を動かしてじんわりと身に染み入るようになった言葉があります。

「植物も子育てとおんなじだよ。」

我が家の農の師匠の言葉。
よく聞く言葉なので、言葉じりは聞いた時からわかっていたつもりだったけど、年を経るごとに、その意味にいろんな形で気付き、ハッとするんです。

自分が知らないことの多さにもいつもハッとさせられます。

買ってきた苗を畑に定植するタイミングがずれ、徒長し、根の活着が悪いと気づいた時。(→苗がいい成長具合の時に風避けしてやってから定植するか、苗を買う時期を遅らせなければいけなかったんですね。)

大豆を鳩にやれらまいと、ポット蒔きし、他の植物のように水をあげていたら腐ってしまった時。(水を上げすぎてはいけな買ったんですね。)

土の栄養が足らず、あるところから育ちが悪くなった時。(土に必要な養分を足してやるか、土が育つようなものを植え、土を育てることを優先するかする必要があります。)

気持ちが早まり、大地があたたまる時期を待たずして、種を落とした時。(→早くに種を落とすと、芽は出ますが、寒さで縮こまり、やがてそれ以上育たなくなります。)

それに対して、マニュアルを見ながら対応して良くなることもあれば、そこに答えがないこともたくさんある。

なぜ、こうなってしまったんだろうと考えて、目の前に対応して、必死に修正してその年を乗り切る。
そして、次の年は、なるべく同じ失敗を繰り返さないように、自分の手元に来た時から、お世話を一つずつ積み重ね、一つずつ歳をとる子供のように、

発芽→双葉→本葉→葉が増える→花が咲く→実がなる→成熟して種となる

という「成長工程」を、一つずつ寄り添い、地層のように積み重ねていかないと育ってはいかないのだと痛感しています。

「この子は今何が必要なのかな?いらないのかな?」とひたすら観察して、ああこれだったんだ!ってわかった時の嬉しいこと。
本当に一人一人の子供に寄り添うかのように、植物を育てていくのだと感じています。

3.大地に足をつけて、毎年同じようなことを「続けてきた」ことで気づいたこと。

自分の手足を使って心が動いた時に、人は変わっていくのだと改めてかんじます。
私もタイの山岳地帯で村の人と暮らして、手足を動かして、いろんな感情を味わって、今の暮らしになりました。

自然の中で自分が生かしてもらってると言う感覚。
自然の中で生きる人の柔軟で穏やかな生き方。
みんなで作り上げる暮らしの中にあるおもいやる力、安心する環境。
2歳と6歳の子供を連れて、言葉もままならないまま、飛び込んだ暮らしの中で、
「夫婦で支え合うという意味」、「家族一人一人の底力と優しさ」を痛感したこと。
どんなふうに生きるのが自分にとって心地いいのかを心から感じられたこと。

いろんなお話会に参加して「わかった!」って思っても現実はなかなか変わることがなかったのに、感覚が変わると、行動も思考も気づいたら自然に変わってるものなんだとわかったのがとても大きかったです。

あれから数年。
必要だと思うことは続けていくことにしています。
身体と感覚に染み込んで、見える世界が変わってくるのが面白いんですよね。

自然を観察することをもう数年続けていますが、今年もまた新しい行動を付け足していきますよ。

4.今年は育苗も丁寧にやっています。

晴れの日。
雨の日。
曇りの日。

今年はこまめに温度計を置いて室温を調べています。
この子たちが気持ちいいのはどんな環境だろう。

と一つずつ観察🌱

同じシソ科でも、東南アジアで育つホーリーバジルと日本の青紫蘇とではお世話の仕方が違うんですよね。
当たり前なんだけど、これがまた難しいことなんです。

今までの私はマニュアル見たり、誰かのやり方でやってきたけど、ここの環境に合わないのかうまくいかない感じがあるなあと、やんわり思っていたことにハッとしましてね。

今年はそのやり方をやめて、今まで学んできたことを応用して自分で生み出してみようと動き始めました。
そんな話をYukiに相談したら、今まで、農場にお手伝いにいってつけてきた感覚を分けてくれるというではありませんか🤩

畑のメインは私の仕事だと思い込んでいたけど、早いうちに相談すればよかった、笑笑。まだまだ夫婦間で言葉にできていないことがたくさんありますねえ。

今年もまた邁進していきます。

失敗のコツは成功のコツ。
失敗上等!!!!😁

札幌市の高地での育苗。
去年まではハウスの中で不織布でカバーしてきたけど、朝晩の冷え込みには敵わないので、今年はマルチ用のシートを被せて観察しています。
本当は透明マルチが良かったのですが、黒しか手に入らなかったので、苗が煮えないように気をつけつつお世話していこうとおもいます。

ビニール in  ビニールハウス🏠💕

昨日の暑さではすぐに乾いていた土が今日は乾きません。

乾かないということは、夜になってポットの土がぐっと冷え込むということ。
苗が風邪をひかないように今日は水やりを控えます。
この時期はその駆け引きが難しい。

今年はほとんどハーブの赤ちゃんだけど、ゆっくりゆっくり「観察する力」と、「自分の手で生み出せるもの」を増やしていこうと思います。
ハーブならきっと、私にとって1番痛みが少ないはず☺️

自分に期待。
自分に希望。

何事もきっとまずはそこからなんですね☺️

山暮らしは素人です。だから野菜の自給も素人です(´∀`)。

2021年6月15日

暮らし自体が、遊びで仕事で学び。そんな遊暮働学(ゆうぼどうがく)のライフスタイルで生きています。遊暮働学って何?という方のために、無料のメルマガ講座で詳しく説明していますので、興味のある方は、下のフォームからご登録くださいね。

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