小屋作りを学ぶ中学2年生

ドッキングハウス

2016年秋のこと。
オフグリッド生活実験フィールドに住むべく、ドッキングハウスを製作していました。
この時までに、二つのハウスを作ってドッキングさせ、広さ5畳、
薪ストーブ付きのドッキングハウス群が完成していました。
さらに住まいを広げるべく、ドッキングハウス3号の製作に着手しました。
この頃はまだ、「モバイルハウス」と呼んでました。

4日目~壁面の骨組みと屋根作り

今日はモバイルハウスのワークショップの日。
参加者は、前回に引き続き来てくれた、当別の中学生H君。

これが開始前の状態(寝ているのは娘です。床ができた喜びで寝たふりをしていますw)

タイヤと床を作り終えた状態からのスタートです。

今回は4本の柱が既に立っていて、そこを基準にして木材をビス止めできるため、
前回に比べて作業が非常に楽で早く進みます。
あっという間に(2時間ぐらいかかったけど)壁4面を張るための骨組みができました。

H君、ビスを打つ姿がだいぶ板についてきました。
(写真、許可はもらってます)

屋根を支える垂木、野地板(っていうのかな?)も作り終え、
いよいよ今日のメインの一つ目、屋根づくりです。

この辺から、日没時間や寒さとの戦いになってきます(当日は10月下旬)。
屋根の上にのぼると、風の勢いが今までと全然違って寒すぎ。
しかも壁を張っていない状態での屋根の上は多少の揺れがあって緊張感が高まります。
そんな中、全4枚中2枚の屋根をつけることができました。

そしてメインの2つ目、壁はりです。

この壁をスムーズに枠の骨組みに取り付けられるように、
今まで厳密に寸法を測ってずれのないように作ってきました。
そのかいあって、板はぴったり収まりました。
壁は全部で8枚の板を張りますが、今日は何とか1枚だけ張ることができました。

2回連続で参加してくれたH君、設計図から墨付け(寸法通りに目印をつけること)
をして木材をビス留めし、タイヤをつけて床を張り、屋根を張って壁を張る
という一連のプロセスを体感してもらいました。
設計図から設計図通りの立体ができあがっていく過程を体験してもらったことで、
ものづくりのおもしろさを伝えることができたと思います。

H君、お疲れさまでした。

5日目~作ったドッキングハウス3号を、1・2号にドッキング!

今日はワークショップの日。
今回も3回連続参加の中学生H君が参加してくれました。
今日の作業は一言でいうとモバイルハウス3号を、モバイルハウス1号2号に合体させること。
雪がしんしんとふる中での作業でなかなか大変です。
まずは2号の北面の壁を外します。
ここに3号を合体させるためです。

2号の北面の壁を外すところ

壁を徐々に外していきます。

2号の壁を外したあと。

2号の壁を外すことによって、今まで室内だったモバイルハウス1号2号が、
半室内(?)になってしまいます。
雪が降る寒い日なのに、室内がなくなってしまうのはきついです。
でも、今日の作業のためには仕方がありません。

2号内部から壁を外した北面を見ると。。

そして外した壁は、そのままモバイルハウス3号の北面の壁として取り付けます。
外した2号の壁を3号の北面に取り付けたところ。

北面の壁を取り付け終わった3号、これから移動します

タイヤがついているので簡単に移動できそうに思えますが、以下の理由で大変です。

・タイヤは空気が自然に抜けてしまうので、
 まずは4つのタイヤに空気入れで空気を入れなくてはいけない
・モバイルハウス3号の重量が推定100キロを超えているため、ちょっと押しても動かない
・フィールドは傾斜地で、進みたい方向は傾斜を登る方向
・ちょっと押すと押した反動ですぐに元の位置へ戻ってくる。
 それを繰り返すと、タイヤが柔らかい地面に埋まっていってしまう
・押すだけでうまくいかない場合は、2メートルほどある丸太のような棒で、
 てこの原理で少しずつずらす感じで移動しなければいけない

文で書くとこんな感じですが、まあとにかく「モバイル」とは言っても、
動かすのはなかなか大変なのです。
そんなわけで午前中は、これらの作業をやって、合羽や帽子をかぶっていたものの、
けっこうびしょ濡れになってしまいました。

モバイルハウス1号2号に近づいていく3号

2号に接近した3号(2号の東面から撮影)

その後、2号と3号の高さを合わせるため、
車載工具のジャッキで3号を持ち上げて、ブロックの上に3号を設置します。
ジャッキで持ち上げられるのは20センチほど。
最終的に持ち上げなければならない高さは70センチほど。
つまり、1度のジャッキアップでは最終状態にはいかず、ちょっと上げてはブロックを1個設置。
またジャッキを外して次は別の部分をジャッキアップしてブロックを入れる、
という作業を地道に地道に繰り返しです。
ブロックを入れる箇所は4か所(4本脚テーブルのイメージ)。

ジャッキアップしているところ。

2か所にブロックを3つずつ設置したところで終了になりました。

完全ドッキングとはいかなかったものの、2号から3号に移動できるようになって
空間が広がる感動は味わってもらったと思います。
ジャッキを使って自分では絶対に持ち上げられないものを持ち上げられる感覚、
理科で習ったてこの原理や支点・力点・作用点を応用して実際に大きなものを動かす感覚
など、様々なものを身に着けてもらえたと思います。
ここで身に着けた技術をもとに、自分の家の庭に自分の基地を本気で作ろうとしてくれているH君。
その本気度が伝わってきて、とてもやりがいのある楽しいワークショップになりました。
ありがとうございました。

(この記事は、2016年10月23日11月5日の記事を再編集したものです)

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