食べ物を自給するというパーマカルチャー

こんにちは、ヨメのSaeです。

パーマカルチャー研究所のブログを書くようになって色々頭を使っています、笑。

どんな記事が面白いかな?

Yukiがハード面を担当だと考えているので、わたしは暮らしのソフト面である生活の記録かな、と思いながら個人的にインスタを綴り、経験を積んでいますが、読んでいただく記事を書くって難しいですね。

こちらではこんな風に野草茶を作っているよ、とか、季節の仕事をこんな風にしているよ、とはじめはそういったことのシェアメインに考えていたのですが、山で暮らしている子どもの様子とか、わたし自身の心の変化とか、こういう暮らしに変えて変わったことが沢山あって、そんなこともお伝えするのもアリかもしれないな、最近はそんなふうにも思うようになりました。

わたしは関東の街の中で育ってきており、アウトドア歴も少なく、こんな変わった暮らしをするなんて想像し得なかったこと。笑。暮らしが変わっていったのもここ数年、気づいたらこんな風に暮らしているので、自給自足ど素人で、笑。

でもこんな風に自然の中で生きるようになって、便利の中で生きてきた自分が思っていた「当たり前」が次々と覆されていくのが面白くて、笑。

自然がこんなにも恩恵に満ちていて、神秘に満ちていて、厳しさに満ちているなんてことも体感して、いつもいつも、驚いています。

自分が「どんなことを当たり前だと思っていたのか」が暮らしを変えて見えてきたんです。

今日はそんな私の経験を書いてみようと思います。

1.食べられるのは当たり前じゃない。

親に言われることベストスリーですよね、きっと、笑。

頭ではわかっていたつもりでした。

お父さんが働いてくれてお母さんが作ってくれて、農家さんが野菜を育ててくれて、ここにきてるんでしょ?

わたしは、そんな感覚だったかもしれません。

でもそれは、「ありがたいことだよね。」と、簡単に言葉にできてしまう程度のものだったと今は感じています。

今はその言葉の背景が見えるようになりました。

Yukiが農家さんのお手伝いに行くようになって、自分の畑で一年分のお野菜を取れるようになりたいと挑戦してみて、見えてきたことがあります。

2.我が子を育てるように野菜を育てる

ここ数年ほどのこと。お野菜ができるってこんなにたくさんの過程を経てるんだって驚きました。

タネを落としてから芽が出るのを待ちわびる日々。100個ほどポットに落としたのに二つくらいしか出てこなかった時の衝撃。。

苗が大きくなるまでの温度管理。ここでは夏野菜の苗をハウスで育て、六月に定植するのですが、五月を過ぎてハウスに日が入るようになると、温度が上がりタネや苗が煮えた状態になりダメにしてしまったこともなんども。

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そんな悩みに対してYukiが農家さんから教えてもらった言葉。

「苗がどんな環境で過ごしているのか調べるためにハウスで寝ることもあるんだよ。」と。。

我が子を育てるように野菜を育てると言うけれど、その言葉の意味をこの時ぐっと噛みしめました。

そうして育った苗を定植。支柱し、草取りをし、剪定をする。

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(防獣ネットをはります。それでも動物は賢いのでネズミやアライグマにやられることも)

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(ささげ(インゲン)の若いみの最後の収穫。この後ネットの撤去、支柱片付け、ハウスのビニール剥がし(雪で潰れるので)などの冬支度もかなりの作業量だと自分で動いて知りました。スーパーのお野菜はもっと高くしないと採算合わないなあって感じています。)

スーパーでよりどりみどりで選べるお野菜の一つ一つが、実はお世話の仕方が違うなんて考えたこともなかった。

3.自分の体を動かして知る。

わたしが畑を始めて3年。

1年目はただただ育ててみることにトライし、

2年目は好きなものを植え、身がなるように育ててみたいとトライしましたが、手当たり次第に植えたため、お世話をする方法を調べる時間も足らず、あまり実らずでした。

そうして3年目。今年からはお豆やハーブなど比較的、技術を必要としないものを継続し、それ以外は一年に一種類ずつお世話できるものを増やそうと決めたのです。

今年はナスを調べて丁寧にお世話しました。来年はトマトにトライしようと思っています。

本当にね、一つずつ。

4.シンプルな食卓

我が家は冷蔵庫を使っていません。

だからお肉やお魚、冷凍ストックの常備菜もありません。

その日に食べる分だけ作ります。

やってみれば知恵がついてくるもので、我が家の定番メニューはご飯、お味噌汁、お漬物など。

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突然タラを釣ってきたよーって分けていただいたりなんかして、ご飯、お味噌汁、蒸したらと野菜添え。

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シンプルになった分、手間もかからなくなったので、ストックがなくても困らないことを知りました。目に見えるので、無駄にすることもないですし、畑の野菜の種類も限られている分、いろんな野菜を切った後の切り口を気にする必要もないのでラップも必要ありません。

口にするもの一つずつの出所がわかっているので、本当にありがたいなあと思うのです。

自分たちで育てた野菜、お手伝いに行ってヘトヘトなパパの持ち帰ってくれた市場に出ない傷モノの、でも無農薬で大切に育てられてきたかぼちゃ。

ジビエのカフェを始めたお友達のうちにかぼちゃを届けに行った時に図らずもいただいた鹿肉。大好きなおばあちゃんの薪割りを手伝っていただいた釣りたてのタラ。

もちろん時折、スーパーのもののこともある。

でもどれも目の前にある食べ物一つ一つが奇跡で、与えていただいた恩恵なんだと今でも毎食思わずにおれません。

そうそうもう一つ、山では野生の動物と遭遇します。春先、野草でつなぐ私たちと並んで動物たちが野草を食べにきます。

鹿、クマ、アライグマ、テン、キツネ、うさぎ。

彼らが子育てをし、草を食べ、時には畑を狙い生き延びる様を、ここでは日常的に目の当たりにします。

私たちも畑で野菜を作ることで食費をかけない暮らしをしたいと思っているので、畑に来られるのは困るけれど、ここにいるとおたがいに懸命に「生き延びている」ことを心底感じていて、狙われても怒りきれないわたしがいます。

ああ、ただただ生きるのに一生懸命なだけなんだよねえ、おんなじだよね、と。

そしてね、動物のお肉をいただくことについても自然と考えるようになりました。

5.食べ物をいただくということは恩恵

いろんな角度から、食べられること、食べ物があることは決して「当たり前じゃない」のだと、たくさんの背景を想像できるようになった今やっとわかってきたような気がします。

食べ物を頂けることはただただ恩恵なのだと今は思います。

大地に、御天道様に、農家さんに、Yuki に。

畑を手伝ってくれた子どもたちに、アドバイスをくれたおばあちゃんたちに、腸閉塞を抱えつつ動いてくれた自分の身体に。

動物に、植物に。

そんな私たちの暮らしを応援してくださる方に。

心からのありがとうの思いとともに一食一食があるのだと。

口にするなら、感謝のできるものを頂きたい。

そう思うようになりました。時折ジャンクなものも頂くけど、そんな楽しみにもありがとう。

そしてそんな恩恵をたくさん与えていただいている自分の人生を大事にしたいとこうしてしみじみと思います。。

当たり前だと思っていたことを書いていこうと思っていましたが図らずもこれだけで長くなってしまったので、またどこかのタイミングで綴ろうと思います、笑。

当たり前だと思っていたことシリーズ。

こうして記事を書いてみて、わたし自身がまた一つ整理されているのだと思います。気づいたことをお伝えするつもりが、最後はこうして自分のためになってくるんですね。。

そんなブログに今日もまたお付き合いいただきまして、ありがとうございました☺️

あ、最後に。

表題の写真は子どもたちといつもは車で行く温泉への道のりを歩いた時の写真です。(わたしが免許を持たないためわたしといくとこうなります、笑)。

子どもたちがみてる世界、想像できるかな?

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橋の下にはもりがひろがっていました。

山を降りるのに4キロ。

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あるいているだけでクワガタや蛇、リスやしかなどに出会います。

この日は朝早かったので、大きな美しい蛾、オオミズアオにも。

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いつもは通り過ぎる道を歩くだけで旅になります。

コンクリートを割って蟻の巣が盛り上がっていました。

たくさんの興味と感動が思いもかけず溢れてくる自然の中でのくらし。

36キロの味噌を仕込みます

2021年2月16日

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