1.市民農園を借りる

2015年4月。
1年間の育休を取って、妻と6歳息子、2歳娘と過ごせる時間ができたわが家。
タイで見てきたパーマカルチャー・ファームが忘れられず、エコビレッジ体験塾の年間講座に通うことにした。
それでもこの講座は、月に1〜2度。
妻と話していたのは、もっと日常的に、農的暮らしをしたいよねということ。
色々とネット検索していると、「市民農園」を借りられることが分かった。
ちょうど、4月に申込、ゴールデンウィーク明けに、抽選結果が分かるらしい。
すぐに申し込んで、5月の抽選結果を待ったところ、見事に当選。
当時住んでいたアパートから、車で15分程度の場所に、5メートル×10メートルの区画の畑を借りることができた。
嬉しくなって初日、ホームセンターで、色んな種類のタネを買って、4人でぼくらの畑に行った。
「これでタネをまけば、夏になったら野菜が食べ放題だよ」
買ってきたタネをまきまくった。
当時は、完全に何も知らないド素人で、苗の存在も、畝を作ることも、タネをまく間隔も、支柱を立てることも、目印の札を立てておくことも知らなかった。
2.「芽が出てきたよ!」

タネをまいて後日来てみたら、どこに何のタネをまいたのか、さっぱり分からなくなっていた。
でも、1週間くらい経ってまた来てみると、至る所から芽が出ていた。
「すげー、芽が出てきたよ!」
これが大きくなって、野菜になるんだ!
希望に満ちてその芽をマジマジと見ていた。
1週間後に来てみると、その芽はさらに大きくなっていた。
でも気になるのは、畑全体から同じような芽が出ていること。
「なんかこれ、全部同じ形だねぇ、変だねぇ」
3.雑草の発芽を喜んでいたわが家

写真を撮って、エコビレッジ体験塾の人に、この芽を見せたところ、その人は一言。
「あぁ、これは畑の雑草、アカザですねぇ」
雑草だから、至る所から同じ芽が出てたのか!
至る所から、似たような芽が。
今ではそれなりに野菜を作れるようになったぼくらだけど、当時は雑草の発芽を見て喜んでいたぐらい、何も知らないシロウトだった。
そんなスタートながらも、畑に通ううちに、段々と野菜が見分けられるようになり、コマツナなどの作りやすい野菜は育ってくれたりして、どんどん楽しくなっていった。
週一ぐらいで、幼稚園に登園する前に家族で畑に行くことも、習慣になっていった。
ある日、畑に行くのに車に乗って妻を待っていると、しかめっ面でものすごく具合の悪そうな妻が、アパートの階段から下りてきた。
「どうした!?」
(つづく)
今では自給自足の暮らしをしているわが家ですが、サラリーマンだった頃(育休中の話ですが)は、こんな感じでした。
この経験から、暮らし自体が、遊びで、学びで仕事である、だから究極、ただ暮らしていれば暮らしが回る。
そんな「遊暮働学(ゆうぼどうがく)」のライフスタイルを実践していくようになりました。この暮らしの実現方法についての詳細を、無料のメルマガ講座でお伝えしていますので、興味のある方は、下のフォームからご登録ください。メールアドレスだけでも、登録できますよ。