男性初の育児休業を取得したときの心境

父と娘

(これは2015年の育児休業を取得中、我が家が通っているトモエ幼稚園の、
園のお便りにぼくが寄稿したものです。
トモエ幼稚園の園だよりには、通常の連絡以外にも、
こうした親のお便りをたくさん掲載してくれています。)

こんにちは。
今年の3月まで函館で仕事をしていましたが、今年度(2015年度)、
4月から来年の3月まで育休を取って札幌に来ました。
普段通っていてもみなさんとお話する機会は限られていますので、
自己紹介を兼ねて、我が家の現在に至るまでをお話させていただきたいと思います。
(補足:トモエ幼稚園は、家族も一緒に通える幼稚園です)

トモエとの出会いは、2012年度でした。
9年間勤めていた東京の会社を辞め、私が1年間大学に入りなおすために札幌に一家で移住してきました。
その時に息子は3歳で、確か5月ぐらいからトモエに通い始めたのだと思います。
きっかけは、妻がトモエを雑誌で知ったことでした。
妻に連れられてきた初めてのトモエの印象は、
「こういうちゃんとした幼稚園もあるんだな」というものでした。
森があり、教室がなく、犬がいて、鶏がいて、子どもたちが走り回っている、
すべてが自分にとってしっくりきました。
懐かしい感じすらありましたので、トモエの空間に入った瞬間に、
自分の中でほぼ入園させることが決まっていました。

2013年度は私の仕事が函館に決まりました。
2013年度、2014年度も一家にとって大きなできごとがいろいろありましたが、
それはまた別の機会に紹介させていただくとして、大部分は家族で函館で過ごしました。
この2年間は、娘が生まれ、自分の仕事が忙しくてほとんど家にいなかったこともあり、
妻は常に子育てで悩み続けていました。
2014年の12月、私の仕事の忙しさのピークの時期で、
海外に出張していたとき、メールで妻から連絡がありました。
やってしまった、いらいらが募って息子を思い切り突き飛ばしてしまった、
自己嫌悪で最悪、という内容でした。
今までなんとかごまかしながらやってきた生活が、ついに持続不可能と思った瞬間でした。

日本に帰ってきてから、すぐに上司に、家庭の事情でもう続けられない、
仕事を辞めようと思うと相談に行きました。
上司はそういうときのために育児休業という制度がある、
そういう制度はどんどん活用してほしい、
残された職場が大変になると考えてしまったら、誰もこの制度を利用できない、
職場のことは我々に任せて、制度を活用してはどうか、ということを言っていただきました。

そういうことで、職場では初となる、男性の育児休業を取得することにしました。
その後、職場の人に、育児休業を取得すること、
不在の間ご迷惑をおかけすることを一人一人説明に伺いました。
否定的な反応を予想していたのですが、ほとんどの人が肯定的反応でした。
私が説明をしに行ったのに、「そうそう、わかるわかる、うちも子供が小さいとき大変だった」と、
その方がひたすら自分のつらかった時のことを思い出して話してくださり、
職場のことはまかせて、家庭が落ち着いたらまたやってくれればいいよ、
と言ってくださった方が複数いらっしゃいました(男性です)。

育児休業を取得したという話をすると、
「すばらしい決心だ、よく決断した、勇気ある決断だ」とおっしゃっていただくことがよくあります。
ほめていただいてありがたいところではありますが、
でも、私にとってこれは、決断というよりも、自然な流れでした。
むしろ、その状態になって仕事を今まで通り続けること、
こちらの方がよっぽど厳しく、勇気ある決断だったのです。
それくらい、妻の状態はよくなかったと思っています。
妻がよくない状態でこれ以上この仕事を続けることは無理、だから仕事を辞めよう、
と思っていたところ、辞めるよりはましな育児休業という選択肢を上司から提案していただいた、
ただそれに乗っかった、という感覚です。

そのころの妻は、やっぱりトモエに行きたい、
トモエで家族のことや子供とのかかわりなどを色々学びたい、
ということだったので、それならば早い方がいいだろうということで、
私の育児休業を待たず、妻と息子、娘の3人で1月末に札幌に引っ越し、トモエ通いが再開しました。

そして4月、無事育児休業期間に入った私は、函館の家を引き払い、
今は札幌に住んでいるというわけです。
現在は、仕事から完全に解放されているわけではなく、
それなりに仕事が降ってきたり来年度の準備をしたりということで、在宅勤務状態です。
ですから4,5月は、日中は在宅勤務でトモエには送り迎えで来るだけのことが多かったです。
6月からは少し余裕も出てきたので、子どもたちと過ごす時間をもう少し持とうとも思い、
なるべく日中もトモエで過ごすようにしています。
毎日通うようになってから、少しずつ色々な方々とお話をさせていただけるようになってきたので、
楽しく過ごせています。

今は皆様に甘えてばかりですが、少しずつ、トモエに貢献できることを模索しつつ過ごしていきたいと思います。
長くなりましたが、今後ともよろしくお願いいたします。

(これは、2015年6月10日のブログ「トモエ便り下書き」を再編したものです。)

自立心ある子どもを育てるのに大切なこと

2018年10月20日

これを書いていた当時は、次年度には復職する予定でしたが、
色々あって育児休業の終了とともに辞職することにしました。
そして現在、こういった暮らしをしています。
その過程で、本当に幸せなことを常々考えていましたので、
それをまとめてメルマガに書いています。
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