1.仕事を辞めるために再び函館の職場へ

仕事を辞めることを伝えに、函館の職場に行った。
久しぶりの職場は、ちょっと自分の居場所ではなくなってしまった感と、でもやっぱり懐かしい感が入り交じった、ちょっと不思議な感覚だった。
皆さん、久しぶり、元気だった?と、忙しい中、あたたかく声をかけてくれた。
さて、まずはキーパーソンである、学科長の先生にお話に行かねば。
ドキドキして、また先延ばししたい気持ちが出てくるけど、とにかくしっかり辞める事を伝えないと、次に進まない。
勇気を出して、学科長の先生のところに行って話す時間を取っていただいた。
2.先生との会話

「実は、当初は1年の育休後は、復帰しようと思っていたんですけど、ちょっと状況が変わってしまいまして、育休満了と共に、仕事を辞めさせていただきたいと思いまして」
その理由として、こんなことを話した
・本当は、育休中の1年間は札幌にいて、育休が終わったら家族で函館に戻ろうと思っていた
・だけど妻が、やっぱりずっと札幌のトモエ幼稚園に通いたいと言う
・ぼくだけが単身赴任で函館に戻ると、月に1度ぐらいしか札幌に帰れなくなる
・ぼくは函館で仕事をしたいけど、妻がどうしても札幌に残りたいと言う
・本当は仕事に戻りたいけど、家族のことを考えると、辞めざるを得ません
こんなことを話した。
すると先生は、
「そうかー、いやぁ、何とかならないかなぁ…」
と、色々な方法を考えてくれた。
・月に1回帰るとかじゃなくて、時短勤務とかの制度を使って、週に2回ぐらい、月に8回ぐらい帰れるような働き方もあるよ。
・逆に、その状況で働き続けられる条件は、どんな条件かな。
・せっかく三栗さんの働きたい意志はあるんだから
(あ、いや、ごめんなさい、そうじゃないんです、違うんです…)
話が、なんか違う方向に行っている気がした。
ぼくのことを考えて、最大限で色々な働き方の提案をしてくれている先生。
その提案を、その場で無下に断るわけにもいかず、
「そ、そうですね。分かりました。ちょっと一度妻とも相談してみて、明日また来ますね」
3.妻との電話作戦会議

その日は宿に戻って、妻に電話をしつつ、作戦会議。
考えを整理しつつ、どんな伝え方がいいのか考えた。
辞める意志は強く固まっているのに、こんな風に話がスムーズに進まなかった理由。
これは、オレがかっこつけて嘘をついたからだ。
「本当は仕事に復帰したいのに」
「妻が函館に来たくない、札幌に残りたいと言うから」
「泣く泣く、仕事を辞めざるを得ない状況になりました」
3つも嘘ついちゃってるじゃん。
だから、その嘘に対して、先生は、「そんな状況だったら、まだ方法はあるよ」と、親身に色々な方法を提案してくれたということだ。
オレの嘘が原因だ。
オレのカッコつけようとする気持ちが原因だ。
妻のせいにして、自分は「仕方なく」「本当は辞めたくないのに」辞めざるを得ないのです、みたいな言い方をするからだ。
そうじゃないだろう。
もうオレ自身が、要は自分の実力不足で、仕事についていけないから、自分自身も辞めたいと思っているんだ。
そして、今は仕事ではなく、家族と一緒にいたいんだ。
あえて続けられる条件を言うなら、「子どもと寝食を共にできるような生活」。
一緒に寝られて、朝か夕のどちらかは一緒に食事ができること。
子どもが小さいうちはこれが毎日できること。
小さいうちというのは、少なくとも娘が小学生に上がる4年半だ。
そんな働き方は、まず無理だろう。
宿に戻って妻と電話で話したことで、こんな風に自分の気持ちを整理することができた。
「明日はカッコつけずに、ちゃんと本音を伝えよう。」
そう考えて就寝。
翌朝、再び学科長の先生のところに向かった。(つづく)
今では自給自足の暮らしをしているわが家ですが、サラリーマンだった頃(育休中の話ですが)は、こんな感じでした。
この経験から、暮らし自体が、遊びで、学びで仕事である、だから究極、ただ暮らしていれば暮らしが回る。
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