この記事は、パーマカルチャー研究所のメルマガ読者カズキさん(グリーンズ会員さん)による寄稿記事です。
カズキさんは、2020年5月よりタイトルのようなオンラインサロンを始めるということで、その想いについて書いていただきました。
こんにちは、カズキです。
今、こちらを読まれている方は、「パーマカルチャーと空き家活用とか全く関係ないじゃん」って、思っていますよね笑。
そこのあなた!大ありです!
三栗さんが、常日頃こちらのブログで話している、「遊暮働学(ゆうぼどうがく。暮らしの中に、遊びと学びと仕事があるライフスタイル)」の考え方だと、当てはまってくるのです。
■目次
1. 幼少期から青春時代の遊暮働学体験
僕は、東京のど真ん中、昭和生まれの人間です。
「昔はよかった!」なんて言える年齢でもないですが、子供の頃は、近所のおうちに遊びに行って、おやつをご馳走になったり、悪さをすれば、近所のおじさんに怒られたりが当たり前の、いわゆる「下町風情」の環境で育ちました。
そもそも、近所の人に朝の挨拶をしたり、どこにどんな人が住んでいるかが、子供の僕でも知っていました。
あそこに、お豆腐屋さん、パン屋さん、床屋さん、ミニマーケット(個人商店がいくつか入っている場所)
どこに、体の不自由な人住んでる、ちょっと変わった人が住んでする、生まれたばかりの赤ちゃんがいる。。。などなど。
うちの住居は二世帯住宅で、祖母が一階に暮らしており、毎晩の夕食は家族と一緒にとっていましたので、高齢者の方との接し方も、自然と学ぶことができました。
それに、今ほど便利な環境でもないので、季節や住環境にあった生活をしていました。
では、現在はどうでしょうか?
みなさんは、ご自分の周りにどんな人が住んでいるか、ご存知ですか?
大手スーパーでなく、個人商店さんで野菜や魚などを買えるところはありますか?
近隣の方々と、井戸端会議ができる環境がありますか?
地域によって、「他人との距離」は、かなり違うと思いますが、首都圏に近ければ近いほど、他人との距離が遠のく気がします。
こういった「遊暮働学的」な環境は、現在では、失われているように感じます。
子育てに関しては、自分も子供ができて、僕の小さい頃と同じように我が子を育てられているかと言うと、だいぶ様変わりしています。
僕のうちでは、できる限り、子供の友達が遊びに来ることを許容しようとしています。
それは、子供達がいくあてがないからです。
色々な理由があって、子供達が人様のおうちに上がることは難しくなっていると思いますが、親が在宅でも、子供の友達が家に上がることを受け入れないおうちが、増えているのが現実です。
それがとても寂しく感じるので、僕のうちでは、子供達が遊びに来るのをできる限り受け入れています。
では、こういった環境を取り戻していくには、どうしたらいいのでしょうか?
2. 地域コミュニティの必要性や重要性について
人と人の距離が遠い原因は、ひとえにコミュニティ(人の集まり)が形成されていないからだと思います。
町単位ではなく、もっと小さな「字(あざ)」単位(20世帯ぐらい)の、顔の見えるコミュニティを形成できていれば、「みんなで子を育てる」、「地域をみんなで管理しよう」と、いった風潮になります。
田舎によそ者が入りづらいって言うアレです 笑。
見知らぬ輩が来たときに、「誰だあんたは?」ってなる環境があると、顔見知りの人に対しては安心して門戸を開きやすくなります。
ですが、現代の、特に都心部は、マンション内ですらコミュニティが形成できてないことが多々あり、「なんか顔はみたことあるナー」とか、「うちはうちだから」ってなってしまい、いざと言うときに頼る人が、身近にいないという、よくない現象が起きています。
「身近に頼れる身内がいない場合に、頼れる地域の方々がいるのは心強い!」
そう思いませんか?
自分が住んでいる地域に、誰が引っ越してくるか。
どんな人がどう言う仕事をしているか。
子供はいるのかいないのか。
そんなことが、わかる環境を作っていくことが重要になってくると思うのです。
3. 現代の「顔の見えるコミュニティ」を作る
では、「字」単位のコミュニティは、どう作っていくと良いのでしょうか。
正直、「ご自分の住んでいる地域を変える」ことは、とても難しいです。
昔から住んでいる人、仕事が忙しくて朝夕しか家にいない人、そもそも他人と関わりたくない人など、様々な生活スタイルがあり、それはどうやっても無視できないからです。
では、できることは、「自分の趣味嗜好が同じ仲間を集める」です。
ご自分が、興味のある人達と、地元やSNSなどで繋がり、実際に会って会話をしたり、インターネットを使って、会話をしたりして、情報交換をしていくのです。
もしくは、市区町村の役所でも、趣味の集まりや、習い事、子育て教室などの情報がもらえるので、そこから、色々な人に繋がることができます。
お子さんをお持ちの方だと、運動教室やスポーツ教室なんかもコミュニティが作りやすいですよね。
そういった方々と、信頼できる関係構築を行っていくことが、コミュニティ作りです。
4. 「空き家問題」と「オンラインサロン」について
4-1. オンラインサロン とは
今まで話してきた、「コミュニティ」を、現代版で作っていく方法が、これから僕が仲間と始める「オンラインサロン」 になります。
今回、僕は友人たちと「空き家問題と地域コミュニティを繋ぐ」オンラインサロンを2020年5月よりスタートするに至りました。
皆さんはオンラインサロンをご存知でしょうか?
オンラインサロンとは、「インターネット上で、同じ想いを持った仲間を集めて、井戸端会議をしたり、一緒に仕事を進める計画したり、インターネット上だけでなく、実際に会って飲み会をしたりする」、インターネット上のコミュニティのことです。
様々なオンラインサロンがあります。参考までに↓
4-2. 空き家問題
私達が、オンラインサロンをやろうと思った経緯ですが、「各地域で活躍している、空き家活用や地域活動をしている人を、これから何かやりたい人と繋ぐ場を作りたい」という思いからです。
今、全国的に問題になっている空き家問題。これは首都圏に比べ、地方の方がより深刻な問題です。
私が住んでいる、逗子でも、エリアによっては4件に1件は空き家という状況となっています。
一方で、若者を中心にネットカフェ難民(インターネットカフェを寝床に生活している人々)が増えるなど、貧困格差は広がる一方であり、マイホーム購入は夢のまた夢なんてことはザラに起きています。
4-3. 空き家の活用
このような社会問題を解決し、地域活性化や、経済活性に繋げることができる手段の一つが、空き家活用です。
空き家や駅前なのに空いているテナントになってしまうのは、いくつかの理由がありますが、多い理由は3つ。
・人口減少
・地域コミュニティの衰退
・相続トラブル
ただ、近年の傾向として、地方自治体や働き方の変化によって、若者が地方で暮らそうという傾向(IターンやUターン)が強くなってきているのが、現代の日本の大きな変化だと思います。
そういった傾向の中、地方での生活を始めるにあたって活用されているのが、上記の「空き家」でもあるのです。
そのほかにも、商売をするためのテナントとしても空き家は活用されるのですが、新しく建物を立て直さずに、空き家をそのまま再利用する動きが流行のようになっています。これは何故なのでしょうか?
その一つの理由として、「原風景」があると思います。
原風景という言葉は、建築家の長島孝一氏がまちづくりに関して話す際に、よく口にしている言葉ですが、その地域に元々ある風景という意味です。この元々ある風景を変えずに、その場所で新しいことをやることが、これから求められる空き家活用ではないでしょうか。
4-4. 空き家を活用したオンラインサロン
こういった様々な実情から、僕や仲間達は、このネット社会でできることは何かを考え、オンラインサロンを始めることにしました。
サロン内では、様々な人々が出会うことができる、コミュニティの「場」を作れます。
地域のために活動している人や、空き家を使って何かをされている方、これからそういった活動をしたい人、Iターンや、Uターンに興味がある人などが、ネット上で出会って、そのままネット上でも一緒に何かができる、「場」にしたいと思っています。
提供するサービス内容は様々で、空き家情報の共有や、地域活動をしている方々の情報掲載、コミュニティ作りのアイデアなどを共有していこうと思っています。
このオンラインサロンを通じて、自分たちで、住んでいる地域を、少しでも住みやすくする。
そこを目標に、活動していきたいと思っています。
少しでも、皆さんのお役に立てることを願って、今回のブログを書かせていただきました。
オンラインサロンは準備中(2020年4月現在)のため、現在は、私のブログで進捗状況を知ることができます。
ご興味ある方は、是非とも応援いただきたいです!