ノウハウが個人にあるタイ、企業にある日本

タイの小屋

タイのサハイナンに滞在していた、ある一日のことです。
何でもできてしまうのは、師匠のサンドットさんだけではありません。
タイのこの地域では、暮らしに必要なものはたいてい自分たちで何とかしてしまいます。
小屋をわずか2時間ほどで建ててしまうタイ人を見て、タイトルのようなことを考えました。

今日はあまり何もしない1日だったな。
とはいっても、やったことを書きます。
竹で作ったコップの形をした箸入れ、洗った箸をそのまま入れるから、
中に水がたまって箸がかびてしまう原因に。

そこで、底に穴を開けて水が溜まらないようにしてくれと、村長さんからの依頼。
日本なら、電動工具で一瞬で穴あけだけど、ここにはきりすらない。
どうやって穴を開けようかというところだけど、ノミがその辺にあったのでやってみた。
穴がでかすぎると箸が落ちてしまうので慎重に。
意外にもうまくいった。

今日の仕事は井戸のポンプ用小屋作り。
なんだけど、近くで水のタンクを作っているタイ人の大工さんたちが、
材料の調達が間に合わずに午前中やることがない。
ということで、その井戸のポンプ用の小屋を作ってくれることになった。

まずは木材運び。
相変わらずパワフルで、数十キロある切り倒してきた木の幹を、一人一本ずつ運んでいる。
で、うちの家の前を通り過ぎた時、何やらタイ人が叫んだかと思うと、息子が言った。
「なんであの人たち、水だしてるの?」と。
もしかしてまた、近くの水道管を破損したか?
近くに見に行ってみると、案の定パイプを抑えている。
休憩するために木を落としたら、そこが丁度水道パイプだったと思われる。
水道パイプは金属ではなく、塩ビ製。
地面に埋めていなくてむき出しになっているところもあるため、このように簡単に破損してしまう。

もう水道パイプの破損には慣れたので、ベルギー人と自分で、修理を。
ちょっと自分の成長を感じた。
けど結局は、またベルギー人が作業しちゃって、自分はほぼ見てるだけだったな。

その後は小屋作りの見学。
タイ人の大工さん、すごすぎ。
設計図も何もなしでずんずん作ってしまう。
材料が足りなければ、その辺の竹を切ってきて使ってしまう。
命綱は使わずに、かなり高い所で作業をしてしまう。

自分の身長よりも高いところにあって真下方向に打たなければならない釘を、
両手を伸ばして釘を見ずにまっすぐに打ってしまう。
一旦現場を離れてどこかに行って、竹をとってきたのかと思ったら、
とってきたのはバナナで、休憩タイムに入ったり。
そして作業を見学していた自分にもバナナをわけてくれて。

柱の長さが不足している部分があってどうするのかと思ったら、
二本の柱に切り込みを入れて、うまい感じで接合してしまうし。
メジャーをほとんど使わずに材料をカットしてしまうし。
身長よりも高い位置もたくさんあるのに、梁の上に乗って脚立や梯子を全く使わずに作業するし。
ずっと見ていたい、感動的な作業。
結局、屋根を含めた柱の骨組みを、3人で2時間弱で作り上げてしまった。

タイの小屋

午後は、オフラインで書き溜めていたブログアップのために、家族四人でカフェへ。
ココナッツが売っていたので自分はココナッツを注文!
ココナッツジュースを飲んだ後、さらに割ってもらって、この白い果肉を食べるのが大好き。


ココナッツを食べるためにも、来年も外国に行きたいなと思う。
帰りは、妻と息子が女子高生に逆ヒッチハイク、自分と娘も、
その5分後に、水タンクを作っている大工さんたちに逆ヒッチハイクをしてもらった。
相変わらずやさしいタイの人たち。

というわけで、今日は特別、何もしない日だったかな。
タイの人たちはなんでもできるイメージ。
それに比べて、ここでのサバイバル生活では何もできない自分。
だけどものづくりでは尊敬されている日本。
どうしてかと考えた。

きっと、日本では、ノウハウは企業が持っていて、
必ずしも個人が持っているわけではないのではないか。
日本人は、チームプレイが得意だから、車など、
本当に多くの人たちが集まらないと作れないものを高品質で作るのが、
日本人は得意なのではないか。
一方で、一般的サラリーマンは、日本組織に属してそのものづくりの一翼を担いながら、
お金をもらって消費するのは得意だが、分業が当たり前の世界だから、
自分で修理したり作り出すことは、タイの人と比べると苦手なのかもしれない。

そんなことを考えた1日でした。
サハイナンライフ終了まで、あと18日。

(この記事は、2015年12月29日のブログを再編集したものです。)

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発展途上国に分類されるタイ。
ですが、生き抜く力の強さは日本以上だと感じました。
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